当サイトでは、これまでのいくつかEdifier製の完全にワイヤレスイヤホンをレビューしてきましたが、どれもイヤホン業界で言えば中価格帯(1~2万円程度)にもかかわらず、使っていて気持ちの良い製品ばかり。
初代レビュー:»EDIFIER「NeoBuds Pro」レビュー| 外部音取り込みやノイキャン、ハイレゾ搭載の全部入りフラグシップ
2代目レビュー:»EDIFIER NeoBuds Pro 2 レビュー|最強クラスのノイキャン。初代からの正当進化
これまでレビューした製品は過去のレビュー記事をご覧ください。
今回は2024年10月に発売されたばかりの「Edifier NeoDots」をメーカーよりご提供いただきましたのでレビューします。
製品提供により記事を作成しています
このページはメーカーより提供・依頼を受けて作成されたPRコンテンツとなります。当サイト独自の基準に基き製品をレビューしており、評価・感想部分は外部からの干渉を一切受けておりません。詳しくは当サイトのコンテンツ制作ポリシーをご覧ください。
EDIFIERについて
EDIFIER(エディファイア)は、オーディオ製品の製造において25年以上の歴史と実績を持つ中国の企業です。1996年の設立以来、一貫して品質の高い製品を提供しており、国際的な認知度も高い。(初代NeoBuds Proが登場したあたりから日本国内の認知度も急上昇しています。)最先端の製造施設で年間800万個の製品を生産。
製品ラインアップには、ワイヤレスヘッドホン、イヤホン、スピーカーうぃはじめとしたオーディオ機器が中心で、何度もVGP賞を受賞しいる実力派。
個人的な印象としてはフラッグシップモデルとなるイヤホンが2万円を大きく切る価格帯で設定されており、で他メーカーと比較してもコストパフォーマンスに優れた製品が多いこと。普段から愛用している「W820NB(ヘッドホン)」や「TWS NB2 Pro(ワイヤレスイヤホン) 」も4~6千円台と「廉価モデル」といって良い価格帯ですが、品質が全然廉価モデルじゃない。そんなメーカーです。
EDIFIER NeoDots スペック詳細
今回レビューする NeoDotsスペックの詳細です。Edifierのフラッグシップモデル、NeoBuds Pro2と、その前モデルNeoBuds Proとの比較形式で載せているので、進化した部分とどうでない部分をご確認ください。
NeoDotsスペック詳細 (vs NeoBuds Pro/Pro2) |
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項目 | |||
Edifier NeoDots | NeoBuds Pro2 | NeoBuds Pro | |
本体操作 | イヤホンをつまむ (圧力センサー) |
イヤホンタッチ・アプリ操作 (厳密にはタッチではなく“ノック”) |
イヤホンタッチ・アプリ操作 (厳密にはタッチではなく“ノック”) |
ドライバー | BA型ドライバー 10㎜ダイナミックドライバー (デュアルドライバー) |
Knowles製BA型ドライバー 10㎜多層振動板ダイナミックドライバー (デュアルドライバー) |
Knowles製BAドライバー 10㎜ダイナミックドライバー (デュアルドライバー) |
対応コーデック | LDAC, LHDC, SBC,AAC | LDAC, LHDC, SBC,AAC | LDAC、LHDC、SBC |
周波数特性 | 20Hz-40KHz | 20Hz-40KHz(LDAC) 20Hz-20KHz(SBC,AAC) |
20Hz-40KHz(LDAC) 20Hz-20KHz(SBC) |
Bluetooth | V5.4 | V5.3 | V5.0 |
ノイズキャンセリング | 高ノイズキャンセリング 中ノイズキャンセリング 低ノイズキャンセリング (全3モード・最大-48dB) |
高ノイズキャンセリング 中ノイズキャンセリング 低ノイズキャンセリング (全3モード・最大-50dB) |
高ノイズキャンセリング 低ノイズキャンセリング (全2モード・最大-42dB) |
外音取り込み | 搭載 | 搭載 | 搭載 |
その他モード | ゲームモード 風切り音低減モード |
ゲームモード 風切り音低減モード ヘッドトラッキングモード |
ゲームモード |
装着検出機能 | 対応 | 対応 | 非対応 |
バッテリー持続時間 | ANC ON:12h(イヤホン) + 28h(充電ケース) ANC OFF:17h(イヤホン) + 39h(充電ケース) |
ANC ON:4h(イヤホン) + 12h(充電ケース) ANC OFF:5.5h(イヤホン) + 16.5h(充電ケース) |
ANCオン: 5h(イヤホン) +15h(充電ケース) ANCオフ:6h(イヤホン) +18h(充電ケース) |
充電時間 | 1.5時間(イヤホン)/ 1.5時間(充電ケース) |
1時間(イヤホン)/ 1時間(充電ケース) |
1時間(イヤホン)/ 1時間(充電ケース) |
ワイヤレス充電 | 対応 | 非対応 | 非対応 |
防水防塵 | IP55 | IP54 | IP54 |
本体重量 | 6.5g(各イヤホン) 49.6g(ケース) |
5.6g(各イヤホン) 49.2g(ケース) |
5.4g(各イヤホン) 47g(ケース) |
マイク | 6個(各イヤホンに3個) | 8個(イヤホン1個につき4個) | 6個(各イヤホンに3個) |
LEDカラー(ケース) | 単色 | 8色 | 1色(赤のみ) |
Google Fast Pair | 対応 | 対応 | 非対応 |
イヤホンなので、カタログスペックのみで判断できる点は少ないですが、フラッグシップモデルのNeoBuds Pro2と比較するとヘッドトラッキングモードが搭載していなかったり、ドライバーのメーカーの記載がないなどの違いがあります。
イヤホン本体の重量が増えた分これまでのモデルよりも大容量のバッテリーを搭載しており、イヤホン単体で17時間のバッテリー持ちを持続しています。(充電ケース併用で最大56時間のバッテリー持ち。)
Edifier NeoDots を開封から実機レビュー
ここからは提供していただいた Edifier NeoDots 実機のレビューです。
少し前までは豪華なパッケージが主流でしたが、かなり簡素なものに変更されています。
開封し製品を持ち上げてみると、想像よりもかなり軽いです。
付属品は充電ケーブル、サイズ違いのイヤーピース、説明書類とシンプルです。特段珍しいものは入っていないので、付属品の紹介は割愛。
ケースは大型だが軽量
「Edifier NeoDots」の最大の特徴ともいえるのがバッテリー持続時間の長さ。ゆえに大容量のバッテリーを格納するためにケースもデカい。
ただ、重量はそこまで重くなく、むしろ軽いくらい。
NeoBuds Proなどのフラッグシップモデルはケースにもこだわりがあり高級感もありましたが、Edifier NeoDotsはどことなく安っぽい。特に正面から見るとメーカーロゴも見えないので、安っぽく見えてしまいます。
ケース横にはペアリングなどに使用するボタン。
背面にはType-C充電ポート。底面からのワイヤレス充電に対応。Edifierのイヤホンでワイヤレス充電に対応した機種は珍しい。
イヤホン本体は少しだけ大型
続いてはイヤホン本体ですが、ケースを開けるとアーモンド形。取り出し・収納のしやすさは特段問題はなし。
取り出してみるとこんな形。こちらも大容量のバッテリーを搭載しているので大き目ではありますが、重量は6.5gとそこまで重くないです。
形状は公式画像のほうが見やすいですね。
全体像で見ると「結構デカいな」と思ってしまいがちですが、実際に耳に入る部分を見てみるとAirPods Proとあんまり変わらない形状で、装着時の圧迫感などもそこまで強くないです。
ただ、充電の接点が耳にあたる部分にあるので、長時間つけていると耳が痛くなることがありました。僕の場合は右耳だけ痛くなるのですが、指で触ってわかるくらいゴツゴツしているんですよね。ちょっとマイナスポイントとしては大きいように思います。
取り扱い説明書には「ケースの再度ボタンを3秒間長押ししてペアリング」との記載があったのですが、ケースを開いただけでペアリングモードに移行し、スマートフォンとのペアリングか完了しました。
初回ペアリングで「Fast Pair(ファストペア)」にも登録されていました。
カスタマイズは専用アプリ「Edifier ConneX」
Edifier NeoDotsは専用アプリ「EDIFIER ConneX」でカスタマイズ可能です。これまでは「Edifier Connect」というアプリを使用していましたが、完全に別のアプリとなります。
Edifier ConneX
スマートフォンとイヤホンを接続した状態でアプリを起動することで使用可能になります。トップ画面からアクセスできるのは「ノイキャンコントロール」「イコライザー調整」「ゲームモード」をそれぞれ切り替えることができます。
選択できるノイズコントロール
- ノイズキャンセリング(高)
- ノイズキャンセリング(中間)
- ノイズキャンセリング(低)
- 外音取り込み
- 風切り音の低減
- ノイズコントロールOFF
それぞれのモードの使用感に関しては、後ほど紹介します。
イコライザーは「標準」「重低音」「ボーカル」の3つがデフォルトプリセットとして用意されていますが、より好みな音に調整できる「カスタマイズ」がおすすめです。
アプリホーム右上の設定ボタンから開ける「マイデバイス」では、細かなイヤホン設定を行えます。
設定必須なのは「タッチコントロールの設定」ですかね。イヤホンをタップ(本製品ではスクイーズ)で呼び出せるショートカットを自分好みに設定しておきましょう。
また、個人的に設定できるとありがたいのが、イヤホンの設定を変更したときに流れるアナウンスの音量。【ANC ON・ANC OFF・アンビエントサウンド】などのアナウンスの音声を無音にも設定できます。
EDIFIER NeoDots を使ってみた感想
ここからは、実際にEDIFIER NeoDots を使ってみた感想パートです。
音質の評価
まず、最も重要な音質ですが、低音・中音・高音のすべてがクリアで鮮明に聞こえます。音の専門家ではないため細かい評価は難しいですが、一般的に音楽を楽しむ分には「100点」と言える出来栄えです。
特に、EDIFIER製イヤホンの中でもBAドライバーを搭載しているモデルは、高音域が非常に美しく再生されます。尖って耳に刺さるような不快な音になる一歩手前で踏みとどまる絶妙なバランスがあり、心地よく聴くことができます。
ただし、やや特徴的な点として、ノイズキャンセリング(低/中間/高いずれのモードでも)をONにしている場合、低音がブーストされているように感じられます。この点は、今後のファームウェアアップデートで改善される可能性がありますが、個人的には低音が強めな方が好みなので、むしろこの傾向は歓迎です。
バッテリー持ち
バッテリー持ちは非常に優秀。長時間使用しても、なかなか電池が切れることはありません。
一般的にワイヤレスイヤホンでは、すべてのマイクとスピーカーを使用する【ノイズキャンセリング(または外音取り込み)を有効にしながらの通話】が最もバッテリーを消費します。今回の検証では、2時間の通話を行った際、イヤホン本体のバッテリーは18%しか減りませんでした。(≒バッテリー切れまで11.1時間使える計算。)
メーカー公称値では、ノイズキャンセリングをONにした状態で12時間の連続使用が可能とされていますが、実際の使用感でもほぼその通りでした。音楽や通話で12時間イヤホンを連続して使うケースは少ないかと思いますので、バッテリー持ちは「実質無限」と表現しても差し支えないレベルです。(これ以上バッテリーが長持ちしても、あまり意味がないと感じるほど。)
操作性の評価
EDIFIER NeoDotsはタッチ操作ではなく、イヤホン本体をスクイーズ(つまむように圧力を加える)する仕様になっています。
従来のタッチ操作に比べて圧倒的に使いやすく、誤動作が少ないのが特徴です。これは最高に使いやすいですね。
なお、これまでのEDIFIER製ワイヤレスイヤホンは、タッチ操作ではなくノック(指先でつついた振動で反応)を採用していました。こうした背景から、EDIFIERは全体的に誤動作を減らすことに注力している姿勢がうかがえます。これまで使ったすべてのイヤホンで操作性は高評価です。
アクティブノイキャン&外音取り込み
ノイキャンはどのモードも優秀です。しっかり外音をブロックしてくれます。
一方、外音取り込みは2024年下半期としては普通くらい。日常生活で回りの音を聞き取りにくいということはあまりないですが、低音がカットされた音を再生している感覚でノイズも少し乗ります。
少しうるさい店舗で会計しているときに、レジ越しの店員さんの声が聞きにくいことがよくありました。
装着感の評価
装着感は最も個人差が出る部分なので、あくまで僕の耳のお話です。
装着時にきつい感覚はありませんが、耳に触れる部分に接点があり、この接点がボディの曲面ではなくフラットな形状のため、わずかに「バリ」を感じることがあります。(実際はかなり大げさに表現しています。)
長時間装着していると、この接点が原因で耳が痛くなることがありました。僕の場合は右耳だけで、耳の形状に合わなかった可能性もあります。バッテリー持ちが非常に良く、長時間使い続けたいと感じる製品だけに、この点は少し惜しいと感じました。
個人的には、接点をLRが印刷されている部分に移動させれば問題が解消され、さらに完璧な製品になるのではないかと思います。
まとめ:少し惜しいがEDIFIER NeoDotsは高い完成度でバッテリー最強
EDIFIER NeoDotsは、バランスの取れた音質、圧倒的なバッテリー持続時間、使いやすい操作性を兼ね備えた、完成度の高いワイヤレスイヤホンです。
音質面では、低音・中音・高音すべてがクリアで鮮明に再生され、特にBAドライバーによる高音域の美しさが光ります。バッテリー持ちは「実質無限」と言えるほど長く、ストレスフリーで長時間使用が可能です。加えて、圧力センサーを採用したスクイーズ操作により、誤動作が少なく快適に使える点も大きな魅力といえます。
一方で、耳に触れる充電接点の設計がやや硬く感じられるため、装着感には個人差が出る部分も。長時間使用するユーザーには改善を期待したいポイントです。ただし、この欠点を上回るほどの機能とパフォーマンスが詰め込まれており、この物価高の中、コストパフォーマンスに優れた製品だと感じます。
幅広くおすすめできる1台です。