Windows11を使っていると、「Administrator」や「管理者権限」という言葉を目にする機会があります。ソフトをインストールしようとしたときに「管理者として実行してください」と表示されたり、設定を変更しようとしてもグレーアウトして操作できなかったりした経験がある人もいるかもしれません。
この記事では、Administratorとは何か、標準ユーザーとの違い、Administrator権限で何ができるのかなど「アカウント権限周り」についての解説をしています。
このページで分かること
- Administratorの意味と標準ユーザーとの違い
- Administrator権限で可能な操作の具体例
- 自分のアカウントがAdministratorか確認する方法
- ビルトインAdministratorアカウントの有効化手順
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Administratorとは?標準ユーザーとの違い
Windowsには複数のアカウント種類があり、それぞれ操作できる範囲が異なります。この違いを知っておけば、「なぜこの操作ができないのか」「どうすれば設定を変更できるのか」といった疑問を解消できます。
Administratorの役割と意味
「Administrator」とは?
パソコン全体を管理できる権限を持ったアカウントのこと。
=そのパソコンの中の最高権限を持つアカウント
Administratorは日本語で「管理者」と呼ばれ、システムの重要な設定変更やソフトウェアのインストールなど、PCに大きな影響を与える操作を行えます。
家庭用PCの場合、最初にセットアップしたアカウントは通常Administrator権限が付与されています。このため、普段意識することなくソフトのインストールや設定変更ができている人も多いでしょう。
一方で、会社や学校のPCでは、セキュリティ上の理由からAdministrator権限が制限されていることがあります。この場合、IT管理者に依頼しないとソフトのインストールや一部の設定変更ができません。
標準ユーザーとAdministratorの権限の違い
Windows11では、アカウントの種類として「管理者(Administrator)」と「標準ユーザー」の2つがあります。それぞれの権限で可能な操作が明確に分かれています。
| 操作内容 | Administrator | 標準ユーザー |
|---|---|---|
| ソフトウェアのインストール | ○ | × |
| システム設定の変更 | ○ | △ (一部のみ) |
| 他のユーザーアカウントの管理 | ○ | × |
| セキュリティソフトの設定変更 | ○ | × |
| 通常のアプリの使用 | ○ | ○ |
| ファイルの作成・編集 | ○ | ○ |
標準ユーザーは、日常的なPC操作(ファイルの作成、Webブラウジング、アプリの使用など)は問題なく行えますが、システムに影響を与える操作は制限されています。これは、誤った操作やウイルスによるシステム破壊を防ぐためのセキュリティ対策です。
Administrator権限でできること
Administrator権限があると、PCのほぼすべての機能にアクセスできますが、実際にその権限で何ができるのかを具体的に説明します。
ソフトウェアのインストール・アンインストール
新しいソフトウェアをPCに追加したり、不要になったソフトを削除したりする操作には、Administrator権限が必要です。
インストーラーを実行すると、多くの場合「ユーザーアカウント制御(UAC)」の確認画面が表示されます。ここで「はい」をクリックできるのはAdministrator権限を持つアカウントだけです。標準ユーザーの場合は、管理者アカウントのパスワード入力を求められます。
Administrator権限が必要なソフトウェア操作
- デスクトップアプリのインストール
- ドライバーのインストール・更新
- プログラムのアンインストール
- Windows Updateの手動実行
なお、Microsoft Storeからダウンロードするアプリは、Administrator権限がなくてもインストールできるものが多くあります。これはストアアプリがシステムに深く関わらない仕組みで動作しているためです。
システム設定の変更とセキュリティ管理
PCの動作に関わる重要な設定を変更する場合も、Administrator権限が求められます。
具体的には、ネットワーク設定の変更、ファイアウォールの設定、ユーザーアカウントの追加・削除、システムの復元ポイントの作成などが該当します。
Administrator権限で可能なシステム操作の例
- ユーザーアカウントの管理
↳ 新規作成・削除・権限変更 - セキュリティ設定
↳ Windows Defenderの設定変更、ファイアウォールのルール追加 - システムの保護
↳ 復元ポイントの作成、システムの復元実行 - デバイス管理
↳ デバイスマネージャーでのドライバー更新・無効化
これらの操作は、誤って実行するとPCが正常に動作しなくなる可能性があります。Windowsでは標準ユーザーからこれらの操作を制限し、管理者の承認を必要とする仕組みになっています。
自分のアカウントがAdministratorか確認する方法
「自分のアカウントにはどんな権限があるのか」を把握しておくことで、操作できない原因の特定や、必要な対処法を判断しやすくなります。
設定画面から確認する手順
Windows11の設定画面から、現在サインインしているアカウントの種類を確認できます。
アカウントの種類を確認する手順
- スタートボタンを右クリック→「設定」をクリック
- 左側メニューから「アカウント」をクリック
- 「ユーザーの情報」を確認
アカウント名の下に「管理者」と表示されていれば、そのアカウントはAdministrator権限を持っています。表示がない場合は標準ユーザーです。
また、「アカウント」→「他のユーザー」から、PC上のすべてのアカウントとその種類を確認することもできます。家族で1台のPCを共有している場合など、誰がどの権限を持っているか把握しておくと便利です。
「管理者として実行」の使い方
Administrator権限を持つアカウントでも、通常の方法でアプリを起動すると標準ユーザーと同じ権限で動作します。システムに関わる操作を行いたい場合は、「管理者として実行」を使う必要があります。
アプリを管理者として実行する手順
- 実行したいアプリのアイコンを右クリック
- 「管理者として実行」をクリック
- ユーザーアカウント制御の画面で「はい」をクリック
この操作が必要になる場面として多いのは、コマンドプロンプトやPowerShellでシステムコマンドを実行するとき、古いソフトウェアがうまく動作しないとき、トラブルシューティングツールを実行するときなどです。
「管理者として実行」は必要なときだけ使い、普段は通常の方法でアプリを起動するのがセキュリティ上望ましい使い方です。
ビルトインAdministratorアカウントの有効化
Windows11には、通常の管理者アカウントとは別に「ビルトインAdministrator」と呼ばれる特別なアカウントが用意されています。通常は無効化されていますが、必要に応じて有効にすることができます。
ビルトインAdministratorとは
ビルトインAdministratorは、Windowsに最初から組み込まれている特別な管理者アカウントです。通常の管理者アカウントと異なり、ユーザーアカウント制御(UAC)の確認画面が表示されず、すべての操作を制限なく実行できます。
ビルトインAdministratorと通常の管理者の違い
- 通常の管理者アカウント
↳ UAC確認あり・日常使用向け - ビルトインAdministrator
↳ UAC確認なし・トラブル対応や特殊な作業向け
ビルトインAdministratorは、通常のアカウントでサインインできなくなったときや、セーフモードのように深刻なシステムトラブルを解決するときに使われることがあります。普段使いには適していません。
有効化する手順と注意点
ビルトインAdministratorはコマンドで有効化できます。この操作自体にAdministrator権限が必要です。
ビルトインAdministratorを有効にする手順
- スタートボタンを右クリック
- 「ターミナル(管理者)」をクリック
- 【net user administrator /active:yes】と入力してEnterキーを押す
- 「コマンドは正常に終了しました。」と表示されれば完了
有効化後、サインアウトするとサインイン画面に「Administrator」アカウントが表示されるようになります。無効に戻したい場合は、同様の手順で【net user administrator /active:no】を実行します。
ビルトインAdministratorはセキュリティ保護が弱いため、使用後は必ず無効化し、パスワードを設定しておくことを推奨します。常時有効のまま放置すると、悪意あるソフトウェアに有効化してあるアカウントを悪用されるリスクがあります。
まとめ|Administratorを理解して安全にPCを管理しよう
Administratorは、PCを管理するために必要な権限を持つアカウントです。ソフトウェアのインストールやシステム設定の変更など、標準ユーザーでは制限される操作を行えます。
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- 2026-01-23:»記事が公開されました。(Windows 11 Pro 25H2 [OS ビルド 26200 or later] にて実施/確認した情報となります。)
