今回はNeabot様より自動で掃除、水拭き、ゴミ収集をしてくれる「Neabot nomo Q11」というロボット掃除機をご提供頂きましたのでレビューさせていただきます。
最近 YouTube などでは家事を効率的に行うための時短アイテムがブームとなっていますが、今回レビューする掃除機は時短の頂点と言っても過言ではないほど高性能な掃除機です 。
当サイトは普段であればパソコン周りのレビューをすることが多いのですが、今回は家電でありながら強いガジェット感を感じたので細かいスペック値なども含めた“ガジェットレビュワー目線”でご紹介させていただければと思います。
Neabot nomo Q11の特徴と詳細なスペック
まずはNeabot nomo Q11の簡単なスペックからご覧ください。分かりにくい部分のスペックや用語は表より少し下で解説しています。
Neabot nomo Q11 |
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メーカー | Neabot |
製品名 | Neabot nomo Q11 |
吸引力 | 750Pa (静音モード) 1500Pa(通常モード) 2500Pa(強力モード) 4000Pa(Maxモード) |
サイズ寸法 | 本体:350mm×350mm ×87mm 自動ゴミ収集バックス:397mm×275mm×315mm |
モーター | 日本電産 (Nidec)ブラシレスモーター |
乗り越え | 20mm |
ゴミ収集用の紙パック容量 | 2.5L |
水タンク | 300mL |
重量 | 本体:3.3kg 自動ゴミ収集バックス:4.6kg |
障害物検知 | 埋め込みLiDARセンサー 本体正面の可動式バンパー |
まず疑問に思うのは吸引力を表す単位の「Pa(パスカル)」という部分ですよね。
天気とかで出てくるhPa(ヘクトパスカル)と呼ばれるものが気圧関連という事は知っていたので、なんとなく真空度合や圧力の事なのだろうなと考えていましたが、Paだけで掃除機の吸引力を比較することはできないようです。
ザックリとですが「Pa×風量=吸引仕事率」という計算をして初めて掃除機としての吸引力を数値化できるようなので、「10,000Paの掃除機だ!最強じゃん買おう!」なんて選び方はしないでくださいね。同時にPa値だけで吸引力のレビューがされている場合には、ほとんど比較や参考にならないようなので注意してください。
今回は難しい吸引力の計算ではなく『実際に何を吸い込めるのか』という観点から分かりやすくお伝えできればと思います。
もう一点分かりにくいのがLiDARという名称ですね。「LiDAR(ライダー)」とは離れた場所にある物体の形状や距離を照射するレーザーによって測定する技術の事みたいです。
今回のような丸っこい形状のお掃除ロボットはぶつかる→跳ね返る→ぶつかる→跳ね返る→…のような繰り返しをイメージしてましたが、 Neabot nomo Q11はほとんど物や壁にぶつかることなく部屋内を測定し、効率重視で素早くお掃除をしてくれるAIを搭載しています。
レビュー記事を書いているこの時点で一通り使ってみたのですが「こいつ、ほんとに頭いい」という感想で驚いてばかりでした。
Neabot nomo Q11の開封&レビュー
今回は届いた状態の開封からレビューしますが外箱はかなり大きいですね。
外箱の側面には「Neabot nomo Q11」という文字に製品イラストがあしらわれています。(猫さんもオシャレ…)
開封すると箱の中にもう一つの箱がギチギチに詰まっている状態で、カッターでグサッとさしてしまうと内箱や製品を傷つけてしまう恐れがあるのでご注意ください。
箱から出てきた同じサイズの箱。
箱を空けると中から箱。と思いきや、使い方の簡易説明書でした。しっかりと日本語対応しており、使い始めるまでの手順はこれを見るだけでOKです。
Neabot nomo Q11本体や付属品
中身を取り出すと内容物は意外とあっさりしています。箱が大きいのでもっとゴチャっと入っているのかと思いきや、Neabot nomo Q11本体とゴミをためておく充電台、付属品が入った小さな段ボールだけでした。
段ボールの中身
- 水拭き用モップ×2
- サイドブラシ×2
- HEPAフィルター×1
- モップボードブラケット×1
付属品が入って小さなダンボールの中身はこんな感じでした。モップボードブラケット以外は基本的に消耗品となっているようなので、傷んだり交換期限が来た場合は新しいものに交換する必要があります。
HEPAフィルター(白い板状の物)に関しては、あらかじめ本体のダストボックスに一つセットされた状態ですので、サイドブラシを取り付けるだけですぐに使い始めることができます。
自動収集ゴミボックスは写真で見るよりも小型
自動ゴミ収集ボックス兼充電器は、ロボット掃除機の充電器としてはかなり大きい部類だと思うのですが、写真で見たものや想像していたものよりは少しだけ小さい印象を受けました。思ったよりも小さいと感じましたが、ロボット掃除機としては大きい部類ですね。
ボックス上部の蓋を開けると紙で出来たゴミ収集のパックがセットされています。
こちらの紙パックは「ダストバッグ」と呼ばれておりNeabot nomo Q11専用設計のものとなっています。上方向にスライドして取り外すことができるようですが、スライドする時に内部のダンボールが上にずれてからダストバッグが抜けるような仕組みになっているので、ゴミがいっぱいの時でも溢れる心配がありません。
紙パック付きの掃除機を使ったことがないのでこれが普通なのかもしれませんがちょっとした便利設計ですね。
ゴミ収集ボックスの背面は壁と密着させて使うため 背面に設置されているものは特にありません。
背面左下には電源ボタンと電源コネクター。この主電源をオンにする電源スイッチは覗き込まないと見えない位置に付いているので、電源コードを接続すると同時にスイッチもオンにしておきましょう。
ゴミ収集ボックスの底面のごみ収集管は透明なアクリル製でできているため内部が見えるようになっています。ダストバックの中身がゴミでいっぱいではないのに交換するようメッセージが出た場合はこの透明な部分にゴミが詰まっている可能性があります。
透明のカバーは5本のネジを外すことで簡単に外すことができるようです。
これが本体だ!ウォータータンク付きのダストボックスがすごい
これが Neabot nomo Q11の本体です。形状は一般的なロボット掃除機と変わりませんがコンパクトな見た目の中に様々な機能が詰め込まれています。
背面からロボット内のダストボックスを取り外すことで様々な機能でアクセスすることができます。
ダストボックスはつまみを持ちながら引っ張るだけで簡単に取り外すことができます。この写真では分かりやすいように掃除機を裏返していますが、上を向いた状態でも問題なく取り外すことは可能です。
これがロボット内のダストボックス本体です。
ダストボックス 中央の蓋を開けて出てくる一番大きな空間が一時的にゴミを貯めておく空間です。
ふた部分には先ほど付属品として入っていたHEPAフィルターが1枚セットされています。
ダストボックス内のウォータータンクには約300mlの水を入れておくことができ水拭きにも対応しています。
掃除機をメンテナンスする際に使う小さなブラシのようなものもくっついていました。ブラシの中に小さなカッターがついていて絡まった髪の毛などを切断しながらメンテナンスが出来るのもちょっとした便利ポイントですね。
ロボット掃除機本体を裏向けると左右のタイヤが5㎝から6㎝ほど飛び上がった状態になりますが、このタイヤが地面に接する方向の時には自重によって掃除機本体に格納されている形になります。
このタイヤの出っ張りは掃除機で障害物が乗り越えるための機構で、片方のタイヤが障害物に乗っかった状態でも、もう片方は確実に地面につくような設計がなされています。
付属品の箱に入っていたサイドブラシを本体裏に取り付けることで、すぐに掃除機として使い始めることができます。サイドブラシの取り付けは画像上の突起部分に押し込むだけなので特に難しい手順はありません。とても簡単です。
最後にモップボードブラケットと水拭き用モップです。こちらの2つを組み合わせて掃除機本体のダストボックス下にセットすることで、掃除機と水拭きを同時に行ってくれるようになります。
ブラケットの突起部分に差し込めるようにポケットが付いているので、モップを差し込んで固定。
反対側にはモップをずれにくくするためのマジックテープ機能が備わています。
各パーツや本体の解説をしながらではありましたが、ここまでの手順にて掃除機本体の準備は終わりです。ゴミ収集ボックスにNeabot nomo Q11本体を差し込んでアプリの設定に移ります。
差し込む時には充電するための接点に本体を触れさせる必要がありますが、広めに設計されているので多少おおざっぱでも認識しました。
Neabot nomo Q11を設定&実際に掃除をお願いしてみる
いよいよアプリ設定をして、Neabot nomo Q11にお掃除をお願いしてみます。
まずは専用アプリで設定
専用のアプリは製品を開封してすぐに出てきたパネル中央の2次元コードをスキャンすることでダウンロードできます。
Neabot
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専用アプリのダウンロード、設定をするにあたって難しいことは無かったので詳しい説明は省きますが、アカウント作成にメールアドレスが必要なことと、5GHz帯のWi-Fiには非対応という点に注意です。おそらく強く狭くを目的とした5GHz帯のWi-Fiとロボット掃除機の相性が悪く、家中を動き回ることを想定して広く弱く接続することができる2.4GHz帯のWi-Fiを採用している物だと思われます。
お掃除中にWi-Fiが切断されて、「今家の中のどこにいるか分からなくなった」なんて状況を防ぐ点では良い設計だと感じました。
お掃除開始!
アプリの設定が終わるとお掃除ロボット家中をくまなく探索し始めます。「センサーで壁を把握した後に本当に行ける場所なのかを確認する」という回り方で進むので、冒頭でもお話しした通りほとんど壁にぶつかりません。家の輪郭(アプリ上では黒淵の部分)を発見しつくすまで探索が続きます。
探索が終わると場所Neabot nomo Q11が間取りに応じて自動でエリアを決定します。僕の家の場合、作業部屋とリビングとそれ以外という形でエリア分けがされたことから、細い通路などの集まりは細かく部屋認定されないという事も分かりました。この点に関しては後でエリア設定ができるため大きな問題はありません。
ちなみに寝室の横に少し部屋が飛び出ているような図形になっていますが、 ここには全身鏡が置いてあって全身鏡に映った奥の景色をセンサーが「部屋」と捉えてしまったようです。
反射するものが近くにある場合、部屋や空間だと捉えてしまうことも多々あったのですが、お掃除をする上では掃除機自体が「そこには行けない」と判断するため全く問題はありませんでした。
エリア決定が済んだらNeabot nomo Q11が掃除を初めてくれます。部屋の端から掃除して中身を塗りつぶす掃除方式です。ここが安価なロボット掃除機とは異なる点で、ただ単に壁に反射してランダムに掃除する方式と比べると効率が全く違います。10畳の部屋の掃除機がけと水拭き作業にかかる時間は6~7分程度と人の手で掃除するよりも早いです。
ここでちょっと意地悪をしてみましょう。
作業部屋のど真ん中に5脚の椅子を置いてのお掃除実験です。結果がコチラ。
僕の想像のはるか上を行く賢さと効率の良さでお掃除が終わっていました。掃除しているシーンを見ていましたが椅子には一度もぶつかることはなかったので、内臓されている「LiDAR(ライダー)」の精度の良さを実感できました。これは本当にすごい。
掃除機としてではなく、ガジェット好きな人という視点から見ても興奮する性能です。
吸引力はどれくらい?
冒頭でもお話しした吸引力についてですが、アプリのリモコンモードから吸引力強・中・弱・なし(水拭き専用)の4モードから選ぶことでお好みの強さで掃除を任せることができます。
今回は検証として金属製のネジを吸い込ませてみました。
公式ページでは「4000Paは小さな鉄球も吸い込める」といった表記がありましたので、デスクトップパソコンの内部によく使われている「インチネジ」を吸い込ませてみます。
結果ですがリモコンモードの中設定でも十分吸い込んでくれることがわかり、地面とNeabot nomo Q11の距離が近いので吸引力はものすごく強いですね。モード設定は吸引力よりも自分がどの騒音まで耐えることができるかで決めるのも良いでしょう。
部屋に入り込んだ砂粒程度は全く問題ないでしょう。ただ、今回のように大き目の金属や石ころなどを吸い込んでしまうと内部で「ガラガラ」と吸い込んだものが動き回っているのがわかるほどの大きな音がなりますので、皆さんは真似しないでくださいね。
水拭き性能はどれくらい?
水拭きの性能を数値で表すのは難しいですが、標準モードで普通に雑巾がけをした程度の水分量が床に残っている状態です。
床に付着した水分量は多くも少なくもなく普通のフローリングであれば3分ぐらいで完全に乾いていたので全く問題ないと思われます。水拭き用モップの方には掃除機では取りきれなかった細かな汚れやゴミがくっついていたの水拭きの強さも問題ありません。
水拭きに関しても吸引力と同じようにアプリ上の「リモコンモード」で水分量を調節することができます。ウォータータンクに水を入れない、もしくは水分量をゼロに設定することで乾拭きにも対応しているようです。
掃除に加え水拭きをここまで早く終わらせてくれるのは驚きですね。掃除機はともかく水拭きってめちゃめちゃ時間かかるので自動で定期的に行ってくれるのは本当に嬉しい。
Neabot nomo Q11のメンテナンス
Neabot nomo Q11は完全に自動でお掃除を行ってくれるロボットですが、定期的なメンテナンスは怠ってはいけません。付属の説明書には以下のようにメンテナンス方法が記載されています。
部品 | ケア・交換頻度 |
ダストバッグ | LEDインジケーターの指示に従ってダストバック交換を行う。 |
ゴミ収集管 | ダストバックがいっぱいではないにも関わらず交換する旨の表示が出た場合などは つまりがないをなどを確認する。 |
メインブラシ | 毎週掃する。3ヵ月から6か月ごとの交換が理想。 |
サイドブラシ | 毎週掃する。1ヵ月から3か月ごとの交換が理想。 |
ダストボックス | 必要に応じて清掃。 |
フィルター | 週に1回の掃除。(ペットをの毛を掃除している場合には週に2回の掃除が理想。) |
メインタイヤ | 2週間に1回の掃除。12か月ごとの交換が理想。 |
センサーと充電接点 | 1ヶ月に1回の掃除。 |
表の中のオレンジ色で分類したものが定期的な交が必要な消耗品扱いとなっていました。まだ長期で使用した若ではないので一概には判断できませんが、メインタイヤとサイドブラシ、メインブラシに関しては高頻度での交換は必要ないのではと考えています。構想上全く痛まないように思いますし、普通の掃除機でも回転ブラシの交換が必要になったこともないからです。
あくまで上記の表はメーカー推奨の交換頻度となっていますので、使用環境は頻度によって適切に交換するようにしてください。
交換パーツはNeabot公式サイトやAmazonにて販売されています。ただ、消耗品扱いのメインタイヤは別売り販売を発見することはできませんでしたので、メーカー様にといわせて確認をしてみようと思います。
ちなみにNeabotをやアクセサリーを公式で販売しているのはNeabot公式サイト、Amazon、楽天のみとなります。その他のショップでは割高販売されていたり、保証が付かない事がありますので、購入の際はお気付けください。
Neabot nomo Q11のちょっとしたデメリット
ここまでNeabot nomo Q11を使ってみて掃除をすることに関しては特にデメリットは感じませんでした。しかし付属品のアクセサリーや本体の構造に関して少しだけデメリットを感じたので紹介させていただきます。
本体+ゴミ収集ボックスがでかい
これは分かっていたデメリットなのですがやっぱりゴミ収集ボックスと本体を組み合わせたものは大きいです。さらに前面1.2m以上両サイド0.5m以上のスペースを空けての設置となるので、それを含めると設置にかなりのスペースを占有してしまいます。
ただ、ゴミ収集ボックス自体は縦方向に大きいので、多少の圧迫感はあるもののそこまで邪魔にはなりません。
アクセサリーを購入する必要がある
Neabot nomo Q11はアクセサリーを定期的に交換する必要があります。一番交換頻度の高いものでは水拭きモップとゴミパック。これは Neabot nomo Q11に限った問題ではないと思いますが 、どうしても完全な手放しとはならないことや、専用の付属品の値段が少しだけ高いことが気になりました。
また全てが専用設計であるためNeabot nomo Q11の付属品が生産終了してしまわないかどうかもちょっと気になるポイントですね。
個人的にはゴミを集める部分は最近の掃除機のようなペーパーボックスレスに対応していてほしかったです。
水入れ部分のフタの作り
これは僕の不注意も否めないのですが、水入れ部分の蓋を誤って取り外してしまいました。蓋部分にはどちらから剥がすなど刻印がされてないので丸い方から取りたくなっちゃったんですよね。
この蓋、取り外すと簡単に元に戻すことができません。
蓋の形状を見る限り裏面から引っ張って取り付けるようなタイプになるので、誤って蓋を取ってしまった場合は取り付けに分解が必要になる可能性があります。ご注意ください。
ダストボックス自体を分解することで簡単に戻すことはできましたか、分解する際にゴムパッキンを含む蓋パーツを取り外してしまいます。一度分解してしまうと、ダストボックス内のモーターやその他の電子基板部分などに浸水がないかなど少し不安は残ります。
Neabot nomo Q11を1週間くらい使ってみた正直な感想
Neabot nomo Q11をご提供いただいてから一週間ぐらい使い続けてみたのですが賢い自動ロボット掃除機っていうのはけっこう革命的ですね。「賢い」ってところがポイントです。
掃除機をかけること自体はそれほど手間だと思ったことはないのですが、水拭きもしてくれるとなると話は別です。家から出るときにアプリで指示を出しておくだけで、帰ってきた時に家の床がピカピカになっているのは気持ちがいいですね。またAIやセンサーのおかげで物とぶつかることがないので、不在の時でも家具が壊れていたとか傷ついていたなんてことも全くありません。
また、今回はアプリについてはあまり紹介しませんでしたが、「リモコンモード」で自分の好きなように掃除機を動かしたり、掃除をするタイミングをスケジュールで組んでおくことで設定した時間に掃除機を自動で起動させることもできます。
もし自分がワンルームのアパートなどに住んでいる場合は必要性を感じませんが、それ以上の間取りのお家に住んでいる方であれば、どなたでも購入して損はないと思います。