今回はドラえもんの道具のような翻訳機「Timekettle WT2 Plus」のレビューです。海外旅行などで現地の方と気軽に話せないといった悩みはこの製品を使うことで解決できるかもしれません。
実際に使っているシーンが動画になっていますが、本当にアニメドラえもんの中に登場する「翻訳こんにゃく」のようではありませんか。サンプルをご提供いただきましたので実際に使えるのかを詳しくレビューします。
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使いやすさを追求した翻訳機「Timekettle WT2 Plus」
翻訳機といってもたくさんの形状がありますが、メジャーな物で言えば単独の端末型でスマートフォンのような形状。今回ご紹介するのはワイヤレスイヤホンのような形をした新しい翻訳機です。
WT2 Plusをスマートフォンと接続しイヤホンのように装着するだけで使うことができるので、従来の翻訳機のような操作はほとんど必要とせず翻訳中でも両手を空けておく事ができます。
Timekettle WT2 Plusのスペックや対応言語
製品名 | WT2 Plus |
対応機種 | iPhone:iOS 11以上 Android:Android 7.0以上 Bluetooth 4.2以上のスマートフォン |
連続使用時間 | イヤホン単体で約5時間 ケースで2回分の充電が可能 (計15時間) |
会話モード | 同時通訳モード タッチモード スピーカーモード |
イヤホンサイズ | 約53×12×28mm |
イヤホン重量 | 約10g × 2 |
充電ケースサイズ | 約71×71×33.5mm |
充電ケース重量 | 約72g |
音楽視聴・通話 | 非対応 |
WT2 Plusのスペックを見て驚くのは対応言語の多さだと思います。40言語(方言含め93言語)に対応しており、インターネット接続が無い環境でも日本語からは中国語と英語へのオフライン翻訳が可能です。そのほかにも英語・中国語からであれば韓国語・フランス語・スペイン語・ロシア語もオフライン翻訳に対応しています。
その他の言語ペアはインターネットに接続した状態でのオンライン翻訳に対応しています。現在は40の言語がオンライン翻訳の対象となっていますが、アプリ側のアップデートで対応言語は増え続けています。また、どれだけ言語が増えたとしても課金や追加購入などは一切なく「今後対応する言語もすべて無料」で使い続けられるようです。
僕の母親は英語教師。これ以上言えば怒られる。
翻訳はWT2 Plus単体ではできず、専用アプリをインストールしたスマートフォンが必要となりますがiPhoneの場合はiOS 11以上、Androidの場合はAndroid 7.0以上とけっこう古めの端末でも使えるので気にすることは無いでしょう。
まずは専用アプリ「Timekettle」をインストール
まずはAndroid、iPhone(iOS)ともに専用アプリ「」をダウンロードしインストールする必要があります。
Timekettle
Shenzhen Timekettle Technologies Co., Ltd.無料posted withアプリーチ
上のリンクよりダウンロードしてみてください。
インストール後は一番上での「WT2 Plus」を選択し、画面の指示通りに設定をすすめます。設定というよりもBluetoothをONにしてスマートフォンとペアリングするだけなので、難しい操作はありませんでした。
スマートフォンとTimekettle WT2 PlusをBluetooth接続する際はスマートフォン本体のBluetooth設定を触る必要はないようで、アプリを立ち上げた状態でWT2 Plusをケースから取り出した段階でアプリ側で検出されました。WT2 Plusをワンボタンで接続し、下の「確定」ボタンが青くなっていれば接続が完了しています。
翻訳用途や状況に応じで選べる3モードを搭載
Timekettle WT2 Plusは状況に応じて3つの翻訳モードを選んで使い分けることができます。
基本の翻訳モード
- 同時通訳モード
- タッチモード
- スピーカーモード
少しだけ各モードの解説です。
同時通訳モード
「同時通訳モード」は唯一ハンズフリーで翻訳を行うことができるモードです。双方が片方ずつイヤホン型の翻訳機を装着するだけで翻訳が開始されます。
ボタン操作やスマホのアプリ操作不要。話した言葉をイヤホンからは音声、スマホ画面では文字で翻訳を行ってくれるので、聞き逃したり機械音声が聞き取りにくい場合でも安心です。
1対1での長めの会話を静かな場所で行うときに適しているモード。
タッチモード
「タッチモード」は同時通訳モードと比較すると耳につけた翻訳機をタッチするという動作が加わってしまいますが、騒がしい場所などで自分の声以外の音声も入ってしまう環境での会話に適してます。
タッチして話す→タッチして終了という流れで、複雑な操作もなくどんな環境でも確実な翻訳を行うことができます。
スピーカーモード
「スピーカーモード」では2基あるうちのホスト側の翻訳機とスマートフォンのみで翻訳を行うモードで、ホスト側はイヤホン・相手はスマホから翻訳された内容が再生されます。
イヤホン型翻訳機を相手に渡す必要がなく、一般的な翻訳機のように使用できるので、初対面の方や海外旅行などで重宝するモードです。
いろいろな翻訳モードを実際に試してみる。
実際にTimekettle WT2 Plusを使って、いろいろな翻訳モードを試してみました。今回試したのは「英語を話せる人との1対1の会話」と「音声英語翻訳」です。
まずは1対1の会話を試してみたのですがコレ結構すごい。機械音声ではあるものの、双方のイヤホンからは翻訳された正確な内容が翻訳されて聞こえます。普段テキストの翻訳はGoogle翻訳とDeepL翻訳ツールを使うことが多いのですが、どちらかと言えばGoogle翻訳寄りのちょっとカタコトなイメージです。
翻訳のスピードも速く正確で驚いたのですが便利だと感じたのは専用アプリの親切さです。スマホの一画面を画面分割した形でに自分に対する翻訳と相手に見せる翻訳を同時にそれそれの方向を向いた状態で記録してくれています。
機械音声で聞き取れなかったり聞き逃してしまった内容も議事録のように残っているので、慣れない言語でも焦ることなく少しまえの翻訳を確認することができます。
ちなみに、汚い言葉や不適切な言葉は音声では翻訳されるもののテキストではアスタリスクマークの伏字になります。笑
長い文章になるような会話も試してみたのですが、その時のスクショを撮り忘れていました。すいません。翻訳の精度もある程度の専門用語を使った会話でもほぼ正確に翻訳できていたので、多言語間の商談や会議などでも十分に使えます。
また、映画やドラマの字幕版の英語を翻訳できるのかも興味本位で試してみました。今回は海外ドラマの「プリズンブレイク」のワンシーンを同時通訳モードで翻訳してみました。
音声が再生されているスピーカーの前にゲスト側の翻訳機を置いての検証を行ってみましたが、内容がある程度わかるレベルの翻訳はできているようでした。
バックで大きな音が流れているシーンや、ぼそぼそと話しているシーン、キャスト同士の台詞がかぶってしまっているシーンなどでは正確な翻訳はできていない部分もありましたが、翻訳機としての機能は十分だと感じます。
Timekettle WT2 Plusをしばらく使ってみた感想
ここからはTimekettle WT2 Plusを実際に使ってみて感じたままの感想をお伝えできればと思います。
実際に「多言語翻訳機」というものを使ったのは初めてですが、一般的な翻訳機や翻訳アプリなどとも簡単に比較しながらの感想となります。
翻訳の精度は高くかなり実用的
まずはTimekettle WT2 Plusの翻訳精度についてです。
一部翻訳中のスクリーンショットなどを掲載させていただきましたがDeepLの文字翻訳のように「現在の技術で実現できる完璧な精度」とまではいかない部分もありましたが、日常会話程度で若干ゆっくりなペースであれば9割以上は意味が伝わるくらいの翻訳能力を持っています。
翻訳時に特別はっきりしゃべらないと誤認するといったこともなく、日本語や英語をそのまま認識する(翻訳する前の聞き取り)性能はけっこう高いです。
今回は「日本語⇔英語」のペアのみでの検証となりましたが、これと同じ性能が他の言語ペアでも使用できるのであれば“全く言葉が通じない国”に行った時でも強い味方になってくれそうです。
外観や付け心地は少し微妙
Timekettle WT2 Plusを使っているうえでイマイチだと思ったポイントはイヤホン型翻訳機の付け心地。デフォルトではAirPodsのような形状に足が生えたようなイヤーチップが装着されている状態ですが、どうやって耳につけるのかがわからないレベルで装着感が悪かったです。
付属品としていくつか違う形状のイヤーチップが付いてくるので、違うものでも試してみました。
WT2 Plusの付属イヤーチップ
- 曲がり足つきチップ×1セット(初期装備の物)
- 足つきチップ×3セット
- カナル型チップ×3セット
- イヤーフック×1セット
なお、足つきチップとカナル型チップが各3セットずつ付属していますがサイズはどれも同じとなっており、他人に貸す時の衛生面を考慮するために同じものを3セットつけているのだと思われます。
付け心地の面で言えば「カナル型イヤーチップ+イヤーフック」の組み合わが最も付け心地が良かったです。付け心地というよりは耳に引っ掛けている状態ですが、1時間ほどつけっぱなしでも耳が痛くなったりはしませんでした。
全体的にイヤーチップの形状があまりよくないのでは?とも感じたのですが、そもそもイヤホン型翻訳機がけっこう重いので外れやすいのは仕方のないことなのかもしれません。
一般的なワイヤレスイヤホンが5g前後なのに対しこちらの翻訳機は実測10.2gだったので、もう少し計量がしてほしいですね。
充電ソケットがUSB Micro-B
充電に使用するソケットが最新のUSB Type-CではなくUSB Micro-Bと少し古い仕様となっていました。
これはTimekettle WT2 Plusの発売日が2019年1月25日という事もあるので仕方のない事かもしれませんが、現在も製品はアップデートされておらず現行モデルも同じくUSB Micro-Bです。
WT2 Plusは対応言語が追加されるアプリ側のアップデートは頻繁に行っているようですが製品本体(ハードウェア側)のアップデートは行っていないようです。多くの製品がUSB Type-Cに対応する中で翻訳機のために持ち運ぶケーブルを一本増やすことになってしまうので、ここは是非USB Type-Cに対応させてほしいところ。
まとめ:装着感と本体の重さを許容できれば使い勝手のいい翻訳機
今回はイヤホン型の多言語対応翻訳機「Timekettle WT2 Plus」をレビューしましたが、2019年の製品とは言え時代の進化を感じましたね。相手の話した言葉が翻訳されて自分の耳で聞こえるのは新鮮な体験でした。
もちろんイヤホン型としても普通の翻訳機としても使えるので、海外旅行や国内で外国語を用いた案内などをしなければならない場合のお助けアイテムとなりそうですね。