お気に入りのWEBサイトをブラウザで開くたびに、たくさんのタブの中から探すのは面倒ですよね。Windows 11では、Microsoft EdgeやGoogle Chromeの機能を使って、任意のWEBサイトを独立したアプリのように使えます。
この方法を使えば、よく使うWEBサービスやオンラインツールをスタートメニューやタスクバーから1クリックで起動できるようになります。ブラウザを開いてブックマークを探す手間が省けるので、作業効率が大幅に向上します。
このページで分かること
- Microsoft EdgeでWEBサイトをアプリ化する方法
- Google Chromeでアプリとしてインストールする手順
- アプリ化したサイトの削除(アンインストール)方法
- アプリ化することの利点(けっこう多い)
Microsoft Edgeでアプリ化する手順
Microsoft EdgeはWindows 11に標準搭載されており、WEBサイトのアプリ化機能が最も充実しています。「アプリとしてインストール」機能を使えば、任意のサイトを独立したウィンドウで起動し、スタートメニューやタスクバーから直接アクセスできるようになります。
Edgeのアプリ化機能は、インストール後の管理機能も優秀で、通知設定や自動起動なども細かく調整できます。
「アプリとしてインストール」を使う
Edgeでサイトをアプリ化する手順は非常にシンプルです。まず、アプリ化したいWEBサイトをEdgeで開きます。
Edgeでアプリをインストールする手順
- アプリ化したいサイトをEdgeで開く
- 右上の「…」(その他)をクリック
- 「アプリ」にマウスを合わせる
- 「このサイトをアプリとしてインストール」をクリック
- アプリ名を確認し「インストール」をクリック
デフォルトでは【アプリ名=サイト名】として登録されますが、変更することも可能です。
WEBサイトのアプリ化が完了すると、そのWEBサイトがアプリとして自動で開きます。初回起動時のみアプリアイコンを設置する場所やPC起動時の自動実行など選択できます。
アプリ化したWEBサイトはスタートメニューのすべてのアプリに保存されており、ここからアンインストールなども可能です。インストール時のチェックを忘れてしまった場合でも、ここから「右クリック」→「スタートにピン留め」で追加することもできます。
インストールが完了すると、自動的に独立したウィンドウでサイトが開きます。このウィンドウはブラウザのアドレスバーや他のタブが表示されない、アプリ専用の画面になります。アプリ名は後から変更することもできます。
Google Chromeでアプリ化する手順
Google Chromeでも同様にWEBサイトをアプリ化できます。最新バージョンでは「ページをアプリとしてインストール」機能が搭載され、EdgeのようにスムーズにWebアプリを作成できるようになりました。
機能的にはEdgeとほぼ同等で、既にChromeをメインブラウザとして使っている場合は、ブックマークや拡張機能との連携が便利です。
「ページをアプリとしてインストール」を使う
ChromeでWEBサイトをアプリ化する方法は、最近のバージョンで手順が変更されています。現在は「ページをアプリとしてインストール」機能を使用します。
Chromeでアプリをインストールする手順
- アプリ化したいサイトをChromeで開く
- 右上の「︙」(Chrome メニュー)をクリック
- 「キャスト、保存、共有」にマウスを合わせる
- 「ページをアプリとしてインストール...」をクリック
- アプリ名を確認し「インストール」をクリック
インストール直前にアプリ名を変更できます。
作成されたショートカットはデスクトップに保存されます。
作成されたショートカットを右クリックし「スタートにピン留めする」をクリックすればスタートメニューに保存できます。
Chromeの場合、同期設定を有効にしていても、このようなショートカットは他のデバイスには自動で同期されません。複数のPCで同じ環境を作りたい場合は、それぞれのPCで個別に設定する必要があります。
Chromeの場合はブラウザの「アプリ」に追加される
ChromeでWEBサイトをアプリ化すると、ブラウザ左上の「アプリ」に格納されます。今回追加した「パソコンの教科書」と個人的によく使う「X(Twitter)」wpアプリ化しています。
アプリ化したサイトを削除・設定変更する
アプリ化したWEBサイトが不要になった場合、Windows 11の標準機能を使って簡単に削除できます。EdgeやChromeでインストールしたWEBアプリは、通常のアプリと同様にWindows の設定から管理できるため、ブラウザごとに異なる手順を覚える必要がありません。
また、通知設定の変更や起動設定の調整なども、Windows のアプリ管理機能から行えます。
Windows設定からアンインストールする
EdgeやChromeでインストールしたWEBアプリは、通常のWindowsアプリと同じ方法で削除できます。Windows 11の設定画面から、他のアプリと同様に管理することが可能です。
WEBアプリのアンインストール手順
- Windowsキー+Iで「設定」を開く
- 左メニューから「アプリ」をクリック
- 「インストールされているアプリ」をクリック
- 削除したいWEBアプリを検索または一覧から選択
- アプリの右側にある「︙」→「アンインストール」をクリック
- 確認ダイアログで「アンインストール」をクリック
アンインストールすると、スタートメニューやタスクバーからもアイコンが自動的に削除されます。アプリのデータや設定も完全に削除されます。
サイトやSNSをアプリ化するメリット
WEBサイトをアプリ化すると言ってもできることはブラウザで対象のWEBサイトを開いているのと変わりはありません。ただ、アプリ化に向いているWEBサイトを選べば思ったよりも多くの恩恵を受けられます。
ブラウザ上部のタブやブックマークなどを消せる
画像は「X(Twitter)」のWEBページをアプリ化したものですが、ブラウザのウィンドウよりもスッキリしています。
このシンプルさが個人的にはたまりませせん。
PCの容量消費はほぼゼロ&アプデの必要無し
XやTouTube、AmazonMusicなどをブラウザで楽しむ方も多いと思いますが、アプリ化することでスッキリした見た目になるだけでなく、タブにお埋もれてしまうこともなくなります。
それだけでなく、各社が出している純正のアプリとは違い、あくまで「アプリのように表示しているWEBページ」となるわけなので、アプリとしての容量はゼロです。また、アップデートも必要ありません。
アプリ化向きのサービス
- YouTube
- YouTube Music
- Amazon Music Web版
- Spotify Web Player
- Twitter(X)
- Discord Web
- Slack
- Notion
- Figma
- Canva
- ChatGPT
- Google Keep
- Googleカレンダー
- Googleドキュメント/スプレッドシート
- Gmail
- Note
などなど
これらの専用アプリをインストールしているのであれば、WEB版のアプリ化との置き換えを検討してもいいかもしれません。
通知やマルチタスクが快適
アプリ化したWEBサイトは、通常のアプリと同様にWindows の通知機能と連携できます。Gmail や Slack などのビジネスツールをアプリ化すれば、新着メッセージや通知を見逃すことなく確認できます。
また、複数のWEBサービスを並行して使う場合、それぞれを独立したアプリとして起動できるため、作業の切り替えがスムーズになります。マルチディスプレイ環境では、メインモニターで作業しながら、サブモニターでダッシュボードや監視ツールを常時表示するといった使い方も快適です。
アプリ化(PWA化)とは?(読まなくてもOK)
実は、今回解説したWEBサイトのアプリ化は「PWA」という技術を使っています。
PWAとは?
PWA(Progressive Web App)は、WEBサイトをスマホやパソコンのアプリのように使えるようにする技術です。簡単に言えば、「WEBサイトをアプリとしてインストールできる」仕組みです。
PWA化とは、「対応しているWEBサイトを、アプリのように使える状態にすること」。ChromeやEdgeの機能を使って、通常のWEBサイトをアプリのように動作させることができます。
PWAの主な特徴と利点
PWA化することで得られる利点を表にまとめました。
項目 | 内容 |
---|---|
起動が速い | ブラウザを開く手間がなく、直接起動可能 |
画面がスッキリ | アドレスバーやブラウザUIが非表示 |
タスクバー常駐 | スタートメニューやタスクバーにピン留めできる |
更新不要 | 常に最新のWEBコンテンツを表示。更新管理いらず |
容量が軽い | 通常のアプリのようにインストール容量が不要 |
拡張機能も使える | ブラウザ機能(例:広告ブロック)を引き続き使用可能 |
PWAはどんなときに使う?
PWAが特に効果的なのは、以下のような場面です。
PWAが効果的な場面
- ネイティブアプリが重い、邪魔、頻繁にアップデートしてくる場合の代替手段として
- WEB版で十分なサービスを効率よく使いたいとき(YouTube、Gmail、Notionなど)
- 作業用・閲覧用ウィンドウとして他ウィンドウと分離したいとき
- Googleカレンダーなど、常に開いておきたいサービスがある場合
PWAを使うことで、必要なサービスだけを軽量で快適に使える環境を構築できます。
PWA化の注意点
PWAを使う際に知っておきたい注意点もあります。
注意点 | 内容 |
---|---|
全サイトが対応とは限らない | サイト側での設定(manifestファイルなど)が必要 |
通知機能などに制限あり | 一部サービスでは通知やバックグラウンド動作に制限 |
ログイン維持 | ブラウザのキャッシュ・クッキーと紐づくためログアウトされることも |
これらの制限を理解した上で、自分の使い方に合ったサービスをPWA化することで、より快適なPC環境を作ることができます。
まとめ|WEBサイトをアプリのように活用しよう
Windows 11では、EdgeやChromeの標準機能を使ってWEBサイトを簡単にアプリ化できます。よく使うWEBサービスやオンラインツールをアプリ化することで、ブラウザタブの管理がなくなります。
設定も削除も簡単なので、まずは普段よく使うサイトから試してみてください。