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PCの選び方

有料のパソコンの延長保証は必要?メーカーごとの比較も交えて保証期間は何年あれば安心なのかを考える

上田

皆さんはパソコンを買った時に保証を付ける派?付けない派?

保証を付けるのが正解!付けないのは不正解!

という事ではなく状況に応じて賢く選択することが重要です。

このページではパソコンの保証を決める際の“目安”を紹介させていただきます。

このページの重要ポイント!

  • 必ずしも有料(追加)保証が必要なわけではない。
  • 重要なのは購入時から【3年半後】の保証状況!
  • 迷ったら自分が納得できる保証を選ぶ!

こんな内容で『パソコンの保証』についての解説をします。

一般的なパソコン保証の内容(内訳)を確認

家電量販店やパソコンメーカーでパソコンを新品購入した場合は必ず保証が付きますが、大体の内訳はこのようになっています。

パソコン保証の内訳

  • 1年~3年の標準保証
  • 追加2年の有料保証(合計3~5年)

今回はこの追加(有料)保証が必要なのか必要ではないのかという部分についての解説です。

また、パソコンが壊れやすいタイミングや故障状況についても詳しく解説します。

すべての故障に対して保証が効くわけではない【重要】

新品でパソコンを購入した場合の保証ですが、無償保証・有償保証問わず、すべての故障を保証期間だから直してもらえるという訳ではありません。

保証が効かないパソコンの故障例

  • 保証書を紛失している場合の故障
  • ほこり、煙、油煙、害虫の多い所、湿度の高い所などでの使用による故障
  • 基本ソフト(OS) やドライバ等の更新により不都合が発生した場合
  • 日本国外で使用する場合、および日本国外に持ち出しされた場合
  • 使用上の誤り、オーバークロックなどの無理な運用による故障
  • 火災、地震、水害、落雷その他の天災による損傷
  • 周辺機器との相性や互換性が原因での故障
  • 輸送や移動時、使用中の落下による損傷
  • 消耗品(バッテリー)の劣化
  • 水濡れ、水没による故障
  • ウィルス等による故障

そうなんです。パソコンメーカーの保証の守備範囲は意外と狭いんです。

では、保証が効く場合の故障を見てみましょう。

保証が効くパソコンの故障例

  • 保証書がある事(前提)
  • 初期不良と認められた故障
  • メーカーが推奨した使用方法かつ環境下での故障

保証書がある状態での初期不良、または普通に使った場合の自然故障。

基本的にはこれだけです。

メーカーの保証ってしょぼいじゃないか!』という事を言いたいわけではなく、保証に入っていればすべて安心という訳ではないという事を消費者側も覚えておく必要があります。

初期不良であれば即交換してもらえるため、大きな問題にはなりにくい。

問題なのは
メーカーが推奨した使用方法かつ環境下での故障
ってどういうこと?

この部分です。

何もしていないのにパソコンが自然に壊れてしまうのは、パソコン内部のパーツのどれかが壊れてしまって、正常に動作しなくなる状況の事を言います。

パソコンのパーツの中で故障確率の高いのはどれ?

ここで重要なのがパソコンのパーツの中では、どのパーツが最も壊れやすいのか。

パソコンパーツの故障率ランキング

  • 1位:HDD・SSD(断トツ!)
  • 2位:メインボード(マザーボード)
  • 3位:グラフィックボード
  • 4位:電源ユニット(デスクトップPCの場合)
  • 5位:液晶パネル(ノートPCの場合)

パソコンのパーツの故障率に関しては以下のページで詳しく解説しています。

»パソコンパーツに中で最も故障率の高いパーツはどれ?(ページ準備中です。今しばらくお待ちください。)

パソコンのパーツの中ではHDDやSSDなどのストレージが断トツで故障率No.1です。

という事は…?

パソコンの寿命って?

パソコンの寿命=ストレージの寿命

このように考えることができるんです。

当サイトでもパソコンの故障報告をよく受けますが、ノートパソコン・デスクトップパソコン両者ともにストレージの故障が一番多いです。

パソコンの寿命はどれくらい?

パソコンの寿命はストレージの寿命という事は、ストレージの耐久年数を知ることができればパソコンの保証をどれだけ付ければいいのかを考えることができます。

一般的なストレージの寿命を調査しました。
寿命計算 SSD HDD
使用時間 時間ではなく総書き込み量 10,000時間
年数 3年から5年
(突然故障もあり)
1日8時間使用で約3.4年
(3年半)
故障しやすい
タイミング
故障の前触れのサインがない
総書き込み量にもよるが、おおむね3年から5年後
不良品などは突然故障の可能性もあり(偶発故障)
初期不良であれば1年以内
通常使用で3年半後~
微かな異音が聞こえたら故障寸前のサイン

どちらも3年を過ぎたあたりから故障し始める確率が高くなるようです。

バスタブカーブで故障確率をイメージする

パソコンに限ったことではありませんが、多くの物は故障する確率を「バスタブカーブ(=故障率曲線)」という図で表すことができます。

あくまでメーカーの推奨された状況で使用した場合ですが、パソコンに搭載されているストレージは初期不良(初期故障期)の場合と寿命(摩耗(劣化)故障期)のどちらかで故障する確率が高いんです。

ストレージのバスタブカーブ

  • 初期故障期 (故障確率:)
    初期不良などで故障する確率が高い期間。
    (購入時~1年)
  • 偶発故障期 (故障確率:)
    偶然故障してしまう確率。
    (1年~3年半)
  • 摩耗(劣化)故障期 (故障確率:)
    摩耗や寿命によって故障する確率。
    (3年半~)

はじめの段階で解説した通り『パソコンの寿命=ストレージの寿命』となるので、パソコン保証があると嬉しい期間は購入後1年まで購入後3年半以降2つの期間です。

はじめの1年程度であれば、どんなパソコンメーカーでも初期(無料の)保証期間がセットで販売されているため問題はありませんが、重要なのは3年半後~の保証状況です。

3年保証に注意!

題名の通り『3年保証』には注意してください。

ここまで読んで頂ければ説明の必要もないかもしれませんが、3年という保証期間では摩耗(劣化)故障期を全くカバーできていません。

パソコンを長時間ハードに使う方(1日12時間使用など)であれば寿命が早く来るので有効かもしれませんが、購入から1年後から3年まで(2年間)の期間はパソコン自体が壊れにくく、(あくまで確率的には)保証の恩恵が薄い期間です。

もちろん無料で3年間の保証が付くのであれば問題ありませんが、1年(メーカー保証)+2年(追加有料保証)=3年保証の場合には保証の恩恵が薄いだけではなく、最も保証してほしい摩耗(劣化)故障期(3年半~)をカバーできません。

保証期間が終わった直後に故障した!なんてケースは3年保証を選んだ方のあるあるだったりします。

例外として大学の4年間などで使う場合などであれば大学生協の動産保証4年間よりもメーカーの3年保証がちょうどいい場合もあります。

メジャーなメーカーの保証まとめ

各メーカーのパソコン保証を無料&有料に分けてまとめました。

パソコンを選ぶ時の参考してみてください!

注意ポイント

表にまとめた保証と追加金額は各メーカーの公式サイトでパソコンを購入した場合のものとなります。

また、選択するモデルや購入時期によって価格が変動する可能性がありますので、あくまで参考値としてご覧ください。

まずは国内のメーカーの保証状況です。

メーカー名 無料保証 有料保障 プレミアム保証
Dynabook Direct
(旧東芝ダイレクト)
1年保証モデル(1年保証)
2年保証モデル(2年保証)
3年保証10,450円 (税込)
5年保証20,900円 (税込)
3年保証15,840円(税込)
4年保証21,120円(税込)
5年保証26,400円(税込)
VAIOストア(SONY) 1年保証
3年保証モデルあり
- -
NECダイレクト 1年保証 3年保証10,450円 (税込)
4年保証13,310円 (税込)
5年保証16,170円 (税込)
3年保証15,840円 (税込)
4年保証21,120円 (税込)
5年保証26,400円 (税込)
富士WEB MART 1年保証
会員登録で3年無料保証モデルあり
3年保証10,230円 (税込)
4年保証14,850円 (税込)
5年保証20,460円 (税込)
■3年保証
カタログモデル20,737円 (税込)
カスタムモデル10,230円 (税込)
■4年保証
カタログモデル29,700円 (税込)
カスタムモデル19,800円 (税込)
■5年保証
カタログモデル36,300円 (税込)
カスタムモデル26,400円 (税込)

世界中メーカーの標準保証が1年となっている中、国内メーカー2年、3年保証が標準で追加されるケースが多い印象です。

また、モデルや本体価格による保証金額に違いがない場合が多く、購入するパソコンの価格が高ければ高いほど追加保証の価格に対する恩恵が大きくなるといった特徴があるようです。

続いて外資系メーカーの保証です。

メーカー名 無料保証 有料保障 プレミアム保証
Microsoft 1年保証 ■Laptop Go
2年保証14,080円
3年保証20,680円
4年保証28,380円
■Surface Pro
2年保証16,280円
3年保証25,080円
4年保証33,880円など
※モデルによって大きく異なる
-
HP(ヒューレットパッカード) 1年保証 ■HP/Chromebook/Stream
2年保証4,950円 (税込)
3年保証7,150円 (税込)
■Pavilion/ENVY/OMEN
2年保証7,700円 (税込)
3年保証11,000円 (税込)
■Spectre
2年保証13,090円 (税込)
3年保証18,700円 (税込)
出張修理サービス
■HP/Stream
3年保証20,460円 (税込)
■Pavilion
3年保証23,760円 (税込)
■ENVY/OMEN
3年保証26,510円 (税込)
■Spectre
3年保証29,590円 (税込)
Dellオンラインストア 1年保証 モデルにより大きく異なる 課金型の延長保証が中心
ASUS 1年保証 安心保障3年パック
14,800円 (税込)
法人のみ5年パックあり
-
Lenovo 1年保証 2年保証6,490円
3年保証11,000円
4年保証17,270円
5年保証27,500円
※モデルごとに大きく異なる
1年保証6,380円
2年保証20,570円
3年保証31,284円
4年保証52,910円
5年保証60,280円
※モデルごとに大きく異なる
Apple 1年保証 AppleCare for Mac AppleCare+ for Mac

まとめを作成していて思いましたが、海外メーカーのパソコン保証は種類が多すぎます。

モデルによっても違いがあり、同じ3年保証でも2~3種類くらいの保証があるケースも多く保証選びで迷ってしまうメーカーもありました。

また、保証金額もおおよそパソコンの値段に比例しているため、保証による恩恵は高いパソコンでも金額相応といったイメージを持てます。

国内メーカーとは比較すると修理やサポートがわかりにくくパソコン中級者向けのメーカーもあるためパソコンの故障や操作に不安が大きい方は国内メーカーを選ぶのが無難かもしれません。

有料(追加)保証の決め方(3パターンを紹介)

以上の点を踏まえて、おすすめできる保証の付け方を3パターンご紹介します。

常に安心していたいから、すべての保証をつけておく

付けられる保証はすべてつけておく。

ここまで故障確率を説明させていただきましたが、初期不良や寿命でなくとも“偶然”パソコンが故障してしまう確率ゼロではありません。

厳密には偶発故障期にパソコンが故障してしまう確率は5%前後といわれています。

例え分が悪い3年保証であっても5%の壊れるかもしれない確率が気になってしまう。

そんな方は追加の保証に入っても後悔は少ないと思います。

パソコンの使用頻度が高い場合には4年保証

パソコンの使用頻度が高いから保証は付けたい。そんな方は4年以上の保証があれば加入してもいいかもしれません。

パソコンは使用頻度が高くなれば寿命も短くなります。

パソコンを購入してから3年目~4年目までの1年間は摩耗故障の確率が高いため、有料保証に入ることでかなり安心できます

パソコンの使用頻度が低い場合には追加保証は付けない

パソコンは1日1~2時間程度。または月に数回しかパソコンを開かないという方は、有料保証を一切付けないのもいいかもしれません。

毎日ガツガツとパソコンを使わないのであれば、パソコン(主にストレージ)の寿命は大幅に伸びるため、初期不良に対応してもらえる1年間の保証が付いていれば、あとは寿命による故障のみ

使用頻度が低い場合、寿命が来るのは5年、10年先になる可能性もあります

壊れる要素が少ない場合には保証をつけないのが1番お得な買い方です。

なんたって、壊れない確率95%ですからね!

パソコン保証はよく考えてから、自分の納得できるものを選ぶ

このページでは主にパソコンの有償保証のついての解説をさせていただきましたが、これをすべて遵守してくださいという事ではありません。

パソコン保証に関してはその時々の追加金額やパソコンの使用用途、時間などによる故障の確率など不確定要素が多く100人におすすめして全員が必ず満足する選び方はありません。

このページの内容を参考にしながら、自分の中で納得のできる保証プランを選んでみてください。


  • この記事を書いた人

上田

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