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中古パソコン

【歴代比較】用途別で見た中古iPad(型落ち)のおすすめ機種&狙い目を紹介

うえだ

Apple製品の新品は高すぎると同時に、最新世代のスペックは必要ないのではないか?とも感じたので、歴代iPadの中で今でも十分に使えるモデルを一覧にして掲載しています。

Appleの公式サイトをのぞいてみたけど「(僕と同じように)新品のiPad高すぎるでしょ…」と感じた方の助けになればうれしいです。

このページで分かること

  • 歴代iPad(無印・Pro・Air・mini)のスペックの違い
  • 用途に合わせたiPadの選び方
  • 「Cellularモデル」か「Wi-Fiモデル」の選びかた
  • 赤ロムやSIMロックの回避方法や注意ポイント

このページでは「iPadのモデルごとの選び方」を解説しています。中古iPadの購入場所については別記事で解説をしていますので以下のページを参考にしてみてください。

関連»中古のiPadを買うならどこ?各ショップをメリットやデメリットと共に比較

これまでに発売されたiPadを一気に比較

今まで出たiPadをシリーズごとにまとめておきます。

なお、充電端子が Lightning コネクタに対応する前の「Dockコネクタ」のモデルなど、WEBブラウジング程度の利用でさえも快適にできない(=どんな用途でも購入をおすすめできない)と判断したモデルに関しては掲載をしていません。

また、項目は僕個人が重要だと感じる部分を中心に比較しやすくしています。さらに、「A○チップ」と言われても性能が判断しにくいため、「(iPhone○と同等)」「(iPhone○世代)」といった、性能をイメージしやすい形式にしました。

搭載チップの性能目安

  • iPhone○と同等)=全く同じチップ
  • iPhone○世代)=同じではないがチップの世代は一緒

これは比較に入れたほうがいいと思う!」などのご意見があれば、ページ下のコメントや当サイトのお問い合わせからご意見いただけると嬉しいです。

【現行モデル】と記載しているモデルはApple公式ストアにて現在販売されている製品です。
※整備済製品は対象外

※表内の製品名は相場のベースとして扱われることが多い「イオシス」の製品ページとリンクしています。

iPad シリーズ(無印)の世代別比較

まずは「iPad(無印)シリーズ」の比較です。

比較は iPad 第5世代から。iPad 第4世代は一応 Lightning コネクタででの充電が可能となっていますが、搭載されているA6XチップはiPhone5や5C世代のものとなるので、現在の環境で快適に使うには少し厳しいと判断しました。

第10世代からフルモデルチェンジされ、iPad Pro風デザインになりました。

iPad シリーズ(無印)の世代別比較
モデル名 / 発売年 ディスプレイ チップ ストレージ容量 メモリ容量 AI対応 初期/最新OS 生体認証 充電端子 スピーカー ペンシル対応 カメラ性能 キーボード
iPad
(第5世代)

2017年
9.7インチ
Retinaディスプレイ
2,048 x 1,536 264ppi
A9
(iPhone6sと同等)
32GB/128GB 2GB 非対応 iOS 10.2.1
~ iPadOS 16.7.10
Touch ID
(ホームボタン)
Lightning 2スピーカー 非対応 前面:1.2MP
背面:8MP
Bluetooth
キーボードに対応
iPad
(第6世代)

2018年
9.7インチ
Retinaディスプレイ
2,048 x 1,536 264ppi
A10 Fusion
(iPhone7と同等)
32GB/128GB 2GB 非対応 iOS 11.3
~ iPadOS 17.7.2
Touch ID
(ホームボタン)
Lightning 2スピーカー Apple Pencil(第1世代)
に対応
前面:1.2MP
背面:8MP
Bluetooth
キーボードに対応
iPad
(第7世代)

2019年
10.2インチ
Retinaディスプレイ
2160×1620 264ppi
A10 Fusion
(iPhone7と同等)
32GB/128GB 3GB 非対応 iPadOS 13.1
~ iPadOS 18.x
(最新対応)
Touch ID
(ホームボタン)
Lightning 2スピーカー Apple Pencil(第1世代)
に対応
前面:1.2MP
背面:8MP
Smart Keyboard
に対応
iPad
(第8世代)

2020年
10.2インチ
Retinaディスプレイ
2160×1620 264ppi
A12 Bionic
(iPhoneXSと同等)
32GB/128GB 3GB 非対応 iPadOS 14
~ iPadOS 18.x
(最新対応)
Touch ID
(ホームボタン)
Lightning 2スピーカー Apple Pencil(第1世代)
に対応
前面:1.2MP
背面:8MP
Smart Keyboard
に対応
iPad
(第9世代)

2021年
10.2インチ
Retinaディスプレイ
2160×1620 264ppi
A13 Bionic
(iPhone11と同等)
64GB/256GB 3GB 非対応 iPadOS 15
~ iPadOS 18.x
(最新対応)
Touch ID
(ホームボタン)
Lightning 2スピーカー Apple Pencil(第1世代)
に対応
前面:12MP
背面:8MP
Smart Keyboard
に対応
iPad
(第10世代)

2022年
【現行モデル】
10.9インチ
Retinaディスプレイ
2360×1640 264ppi
A14 Bionic
(iPhone12と同等)
64GB/256GB 4GB 非対応 iPadOS 16.1
~ iPadOS 18.x
(最新対応)
Touch ID
(側面)
USB-C 2スピーカー
(横向き)
Apple Pencil(第1世代)
Apple Pencil(USB-C)
に対応
前面:12MP
背面:12MP
Magic Keyboard Folio
に対応

無印iPadは、シリーズの中で最も手頃な価格で、初めてiPadを使う人や基本的な用途(主にコンテンツ消費)に向いています。

第5世代のみ、すべてのApplePencilに非対応。第5世代~第9世代までは若干のサイズアップが繰り返されているものの、形状面での変更はほとんどありません。第10世代からホームボタンをなくしたフルビューディスプレイへと生まれ変わりました。

Apple製の Smart Keyboard を併用してPCライクに使いたい方はiPad第7世代から。(iPad第6世代以前のモデルはキーボードを接続するための背面接点がない。)

現状ではすべてのiPad無印モデルが「Apple Intelligence(Apple製のAI)」非対応となります。(2025年2月現在、日本ではまだ使えないので、焦って買う必要はない。)

iPad Pro シリーズの世代別比較

続いては「iPad Pro シリーズ」は長らく「小さいサイズ(11インチ)」と「大きいサイズ(12.9インチ)」の2ラインナップで展開されています。

また、Appleの正式名称では大小で世代がズレている点にも注意です。

「iPad Pro 12.9inch(第3世代)」と「iPad Pro 11inch(第3世代)」は同じ【3世代】ですが発売時期も性能も違う。

iPad Proで性能が同じモデル

  • iPad Pro 12.9inch(第1世代)=iPad Pro 9.7inch ※実質第1世代
    →A9Xチップ搭載(iPhone6s世代)
  • iPad Pro 12.9inch(第2世代)=iPad Pro 10.5inch ※実質第2世代
    →A10X Fusionチップ搭載(iPhone7世代)
  • iPad Pro 12.9inch(第3世代)=iPad Pro 11inch(第1世代)※実質第3世代
    →A12X Bionicチップ搭載(iPhoneXS世代)
  • iPad Pro 12.9inch(第4世代)=iPad Pro 11inch(第2世代)※実質第4世代
    →A12Z Bionicチップ搭載(iPhoneXS世代)
  • iPad Pro 12.9inch(第5世代)=iPad Pro 11inch(第3世代)※実質第5世代
    →M1チップ搭載(M1 Mac と同等)
  • iPad Pro 12.9inch(第6世代)=iPad Pro 11inch(第4世代)※実質第6世代
    →M2チップ搭載(M2 Mac と同等)
  • iPad Pro 13inch(第1世代)=iPad Pro 11inch(第5世代)※実質第7世代
    →M2チップ搭載(M2 Mac と同等)

まずはiPad Pro 11インチモデルから。(11インチの比較表には前身となる9.7インチ10.5インチも含め一覧化しています。)

iPad Pro 11/10.5/9.7インチの比較
モデル名 / 発売年 ディスプレイ チップ ストレージ容量 メモリ容量 AI対応 初期/最新OS 生体認証 充電端子 スピーカー ペンシル対応 カメラ性能 キーボード
iPad Pro 9.7インチ
2016年
9.7インチ
Retinaディスプレイ
2,048 x 1,536 264ppi
フルラミネーション
A9X
(iPhone6s世代)
32GB / 128GB
256GB
2GB 非対応 iOS 9.3
~ iPadOS 16.7.10
Touch ID
(ホームボタン)
Lightning 4スピーカー Apple Pencil
(第1世代)に対応
前面:5MP
背面:12MP
Smart Keyboard
対応
iPad Pro 10.5インチ
2017年
10.5インチ
Retinaディスプレイ
2,224 x 1,668 264ppi
フルラミネーション
A10X Fusion
(iPhone7世代)
64GB / 256GB
512GB
4GB 非対応 iOS 10.3.2
~ iPadOS 17.7.2
Touch ID
(ホームボタン)
Lightning 4スピーカー Apple Pencil
(第1世代)に対応
前面:7MP
背面:12MP
Smart Keyboard
対応
iPad Pro 11インチ
(第1世代)

2018年
11インチ
Liquid Retinaディスプレイ
2,388 x 1,668 264ppi
フルラミネーション
A12X Bionic
(iPhone12世代)
64GB / 256GB
512GB / 1TB
4GB
6GB(1TBモデル)
非対応 iOS 12.1
~ 18.x
(最新対応)
Face ID USB-C 4スピーカー Apple Pencil
(第2世代)に対応
前面:7MP
背面:12MP
Magic Keyboard
Smart Keyboard Folio
対応
iPad Pro 11インチ
(第2世代)

2020年
11インチ
Liquid Retinaディスプレイ
2,388 x 1,668
264ppi
フルラミネーション
A12Z Bionic
(iPhone12世代)
64GB / 256GB
512GB / 1TB
6GB 非対応 iPadOS 13.4
~18.x
(最新対応)
Face ID USB-C 4スピーカー Apple Pencil
(第2世代)に対応
前面:1.2MP
背面:12MP広角&10MP超広角
LiDARスキャナ
Magic Keyboard
Smart Keyboard Folio
対応
iPad Pro 11インチ
(第3世代)

2021年
11インチ
Liquid Retinaディスプレイ
2,388 x 1,668
264ppi
フルラミネーション
M1
(M1 Mac と同等)
64GB / 256GB
512GB / 1TB / 2TB
8GB
16GB(1TB/2TBモデル)
Apple
Intelligence
に対応
iPadOS 14.5
~18.x
(最新対応)
Face ID USB-C
Thunderbolt 3
USB4(最大40Gbps)
4スピーカー Apple Pencil
(第2世代)に対応
前面:1.2MP
背面:12MP広角&10MP超広角
LiDARスキャナ
Magic Keyboard
Smart Keyboard Folio
対応
iPad Pro 11インチ
(第4世代)

2022年
11インチ
Liquid Retinaディスプレイ
2,388 x 1,668
264ppi
フルラミネーション
M2
(M2 Mac と同等)
64GB / 256GB
512GB / 1TB / 2TB
8GB
16GB(1TB/2TBモデル)
Apple
Intelligence
に対応
iPadOS 16.1
~18.x
(最新対応)
Face ID USB-C
Thunderbolt 3
USB4(最大40Gbps)
4スピーカー Apple Pencil
(第2世代)に対応
前面:1.2MP
背面:12MP広角&10MP超広角
LiDARスキャナ
Magic Keyboard
Smart Keyboard Folio
対応
iPad Pro 11インチ
(第5世代)

2024年
【現行モデル】
11インチ
Ultra Retina XDRディスプレイ
2,420 x 1,668 264ppi
フルラミネーション
Nano-texture
(1TBと2TBのオプション)
M4
(M4 Mac と同等)
256GB / 512GB
1TB / 2TB
8GB
16GB(1TB/2TBモデル)
Apple
Intelligence
に対応
iPadOS 17.5
~18.x
(最新対応)
Face ID USB-C
Thunderbolt 3
USB4(最大40Gbps)
4スピーカー Apple Pencil Pro
Apple Pencil(USB-C)
に対応
前面:12MP(横向き)
背面:12MP広角
LiDARスキャナ
iPad Pro(M4)用
Magic Keyboard
に対応

次にiPad Pro 12.9・13インチモデルの一覧です。

iPad Pro 12.9(13)インチの世代別比較
モデル名 / 発売年 ディスプレイ チップ ストレージ容量 メモリ容量 AI対応 初期/最新OS 生体認証 充電端子 スピーカー ペンシル対応 カメラ性能 キーボード
iPad Pro 12.9インチ
(第1世代)

2015年
12.9インチ
Retinaディスプレイ
2,732 x 2,048 264ppi
フルラミネーション
A9X
(iPhone6s世代)
32GB / 128GB
256GB
4GB 非対応 iOS 9
~ iPadOS 16.7.10
(現在は最新対応)
Touch ID
(ホームボタン)
Lightning 4スピーカー Apple Pencil
(第1世代)に対応
前面:1.2MP
背面:8MP
Smart Keyboard
対応
iPad Pro 12.9インチ
(第2世代)

2017年
12.9インチ
Retinaディスプレイ
2,732 x 2,048 264ppi
フルラミネーション
A10X Fusion
(iPhone7世代)
64GB / 256GB
512GB
4GB 非対応 iOS 10.3.2
~ iPadOS 17.7.2
(現在は最新対応)
Touch ID
(ホームボタン)
Lightning 4スピーカー Apple Pencil
(第1世代)に対応
前面:7MP
背面:12MP
Smart Keyboard
対応
iPad Pro 12.9インチ
(第3世代)

2018年
12.9インチ
Liquid Retinaディスプレイ
2,732 x 2,048 264ppi
フルラミネーション
A12X Bionic
(iPhoneXS世代)
64GB / 256GB
512GB / 1TB
4GB
6GB(1TBモデル)
非対応 iOS 12.1
~ 18.x
(最新対応)
Face ID USB-C 4スピーカー Apple Pencil
(第2世代)に対応
前面:7MP
背面:12MP
Magic Keyboard
Smart Keyboard Folio
対応
iPad Pro 12.9インチ
(第4世代)

2020年
12.9インチ
Liquid Retinaディスプレイ
2,732 x 2,048 264ppi
フルラミネーション
A12Z Bionic
(iPhoneXS世代)
64GB / 256GB
512GB / 1TB
6GB 非対応 iPadOS 13.4
~ 18.x
(最新対応)
Face ID USB-C 4スピーカー Apple Pencil
(第2世代)に対応
前面:7MP
背面:12MP広角&10MP超広角
LiDARスキャナ
Magic Keyboard
Smart Keyboard Folio
対応
iPad Pro 12.9インチ
(第5世代)

2021年
12.9インチ
Liquid Retina XDRディスプレイ
2,732 x 2,048 264ppi
フルラミネーション
M1
(M1 Mac と同等)
64GB / 256GB
512GB / 1TB / 2TB
8GB
16GB(1TB/2TBモデル)
Apple
Intelligence
に対応
iPadOS 14.5
~ 18.x
(最新対応)
Face ID USB-C
Thunderbolt 3
USB4(最大40Gbps)
4スピーカー Apple Pencil
(第2世代)に対応
前面:12MP
背面:12MP広角&10MP超広角
LiDARスキャナ
Magic Keyboard
Smart Keyboard Folio
対応
iPad Pro 12.9インチ
(第6世代)

2022年
12.9インチ
Liquid Retina XDRディスプレイ
2,732 x 2,048 264ppi
フルラミネーション
M2
(M2 Mac と同等)
64GB / 256GB
512GB / 1TB / 2TB
8GB
16GB(1TB/2TBモデル)
Apple
Intelligence
に対応
iPadOS 16.1
~ 18.x
(最新対応)
Face ID USB-C
Thunderbolt 3
USB4(最大40Gbps)
4スピーカー Apple Pencil
(第2世代)に対応
前面:12MP
背面:12MP広角&10MP超広角
LiDARスキャナ
Magic Keyboard
Smart Keyboard Folio
対応
iPad Pro 13インチ
(第1世代)

※実質第7世代
2022年
【現行モデル】
13インチ
Ultra Retina XDRディスプレイ
2,752 x 2,064 264ppi
フルラミネーション
Nano-texture
(1TBと2TBのオプション)
M4
(M4 Mac と同等) 
256GB / 512GB
1TB / 2TB 
8GB
16GB(1TB/2TBモデル)
Apple
Intelligence
に対応
iPadOS 17.5
~ 18.x
(最新対応)
Face ID USB-C
Thunderbolt 3
USB4(最大40Gbps)
4スピーカー Apple Pencil Pro
Apple Pencil(USB-C)
に対応 
前面:12MP(横向き)
背面:12MP広角
LiDARスキャナ
iPad Pro(M4)用
Magic Keyboard
に対応

個人的な見解とはなりますがiPad Proは、世代を重ねても大きな進化が少ないと感じてしまいます。

それもそのはずで、「進化が少ない」と感じてしまうのも2018年に初めて登場したiPad Pro 11インチ(第1世代)完成度が高すぎることが大きな原因。第1世代と第2世代はどちらも「A12系」のチップが搭載されていますが、性能面(ベンチマーク上)でのスペック差はほとんどありません。(レビューによっては第1世代のスペックの方が高く出てしまっているものもあるくらい。)

また、2020年からはiPhone12 Proと同じ「LiDARスキャナ」が搭載されているので、3DスキャナーとしてiPadを活用したい場合でも「iPad Pro 11inch(第2世代)」もしくは「iPad Pro 12.9インチ(第4世代)」で十分です。2021年に「M1チップ」、2022年に「M2チップ」、2024年には「M4チップ」が搭載されましたが、iPadでM系チップの性能を使い切る使い方がほとんど確立されていないので、明確にスペックを必要としていない場合を除けば2020年モデルで十分。LiDERスキャナは不要であれば2018年モデルで十分。

ちなみに、2018年のiPad Proシリーズに搭載されている「A12X Bionic」で動画編集ソフト「LumaFusion(ルマフュージョン)」も快適に動作するようです。2018年にこのスペックのiPadが出ていることに驚きです。

11インチモデルと12.9インチモデルの違いはiPad Pro 12.9inch(第5世代)からディスプレイが「Liquid Retina XDRディスプレイ」に置き換わっている事。Liquid Retina XDR は従来の Liquid Retina のバックライト方式が「ミニLED方式」に変更された点。必要な部分だけバックライトを照らすことができるディスプレイとなり、黒色表示をより真っ黒に近づけた表現ができます。体感としては有機ELディスプレイに近い存在。

さらに、すべてのiPad Proモデルは、「フルラミネーションディスプレイ」が搭載されています。

フルラミネーションディスプレイ

ダイレクトボンディング加工によって組み合わさったディスプレイのこと。

表面から順に「カバーガラス」「タッチパネル(タッチレイヤー)」「液晶(ディスプレイパネル)」の3層を圧着させることによって空気の層をなくし、反射や奥行を軽減したディスプレイ。液晶ガラスの表面から液晶までの物理的な距離が短いため、iPadに関しては Apple Pencil との相性が抜群に良い。

(≒ラミネートスクリーン)

Apple Pencil でイラストを描きたい人にとっては、型落ちとは言え過去モデルのiPad Proが格安で購入できるのはうれしいですね。

また、古いモデルであってもiPad Pro シリーズは全モデルが「4つのスピーカー」を搭載しているので、より良い音で動画や映画を視聴したい方にとってもおすすめできるiPadとなります。

iPad Air シリーズの世代別比較

iPad Airシリーズ」の比較です。

同社から発売されている「MacBook Air」は、MacBook Proと比較すると廉価版のような立ち位置にあるため、「iPad Airも廉価版なのか?」というイメージを持たれがちです。しかし、第2世代以降のモデルは、どちらかというとPro寄りのスペックになっています。

iPad Air の世代別比較
モデル名 / 発売年 ディスプレイ チップ ストレージ容量 メモリ容量 AI対応 初期/最新OS 生体認証 充電端子 スピーカー ペンシル対応 カメラ性能 キーボード
iPad Air
(第1世代)

2013年
9.7インチ
Retinaディスプレイ
2,048 x 1,536 264ppi

A7
(iPhone5sと同等)
16GB/32GB
/128GB
1GB 非対応 iOS 7.0
~ iOS 12.5.7
無し Lightning 2スピーカー 非対応 前面:1.2MP
背面:5MP
Bluetoothキーボード
対応
iPad Air
(第2世代)

2014年
9.7インチ
Retinaディスプレイ
2,048 x 1,536 264ppi
フルラミネーション
A8X
(iPhone6s世代)
16GB/32GB
/128GB
2GB 非対応 iOS 8.1~ iPadOS 15.8.3
Touch ID
ホームボタン)
Lightning 2スピーカー 非対応 前面:1.2MP
背面:8MP
Bluetoothキーボード
対応
iPad Air
(第3世代)

2019年
10.5インチ
Retinaディスプレイ
2,224 x 1,668 264ppi
フルラミネーション
A12 Bionic
(iPhoneXSと同等)
64GB/256GB 3GB 非対応 iOS 12.1.4
~ 18.x
(最新対応)
Touch ID
ホームボタン)
Lightning 2スピーカー Apple Pencil
(第1世代)に対応
前面:7MP
背面:8MP
Smart Keyboard
対応
iPad Air
(第4世代)

2020年
10.9インチ
Liquid Retinaディスプレイ
2,360 x 1,640 264ppi
フルラミネーション
A14 Bionic
(iPhone12と同等)
64GB/256GB 4GB 非対応 iPadOS 14
~ 18.x
(最新対応)
Touch ID
(側面)
USB-C
(5Gbps)
2スピーカー
(横向き)
Apple Pencil
(第2世代)に対応
前面:7MP
背面:12MP
Magic Keyboard
Smart Keyboard Folio
対応
iPad Air(M1)
(第5世代)

2022年
10.9インチ
Liquid Retinaディスプレイ
2,360 x 1,640 264ppi
フルラミネーション
M1
(M1 Mac と同等)
64GB/256GB 8GB Apple
Intelligence
に対応
 iPadOS 15.4
~ 18.x
(最新対応)
Touch ID
(側面)
USB-C
(10Gbps)
2スピーカー
(横向き)
Apple Pencil
(第2世代)に対応
前面:12MP
背面:12MP
Magic Keyboard
Smart Keyboard Folio
対応
iPad Air (M2)
(第6世代)

2024年
【現行モデル】
11インチ
Liquid Retinaディスプレイ
2,360 x 1,640 264ppi
フルラミネーション
M2
(M2 Mac と同等)
128/256
/512GB/1TB
8GB Apple
Intelligence
に対応
iPadOS 17.5
~ 18.x
(最新対応)
Touch ID
(側面) 
USB-C
(10Gbps)
2スピーカー
(横向き)
Apple Pencil Pro
Apple Pencil(USB-C)
に対応 
前面:12MP
背面:12MP
Magic Keyboard
対応 

※iPad Air(第2世代)のみ公式名称が「Pad Air 2」となりますが、わかりやすいように表記をそろえています。

2013年に発売されたiPad Air 初代は通常の「A7チップ」でiPhone5sと全く同じ物を搭載していますが、2014年の第2世代にはiPhoneシリーズとは異なる「A8Xチップ」が採用されています。翌年の2015年に「A9Xチップ」が搭載されたiPad Pro 12.9インチ(第1世代)が発売されたことや Pro 寄りのディスプレイを搭載していたことから、iPad Proのβ版のような立ち位置で発売されたと考察できます。

iPad Air(第3世代)では、Proシリーズの正式な展開に伴い、X系チップの搭載がなくなりました。しかし、それでもフルラミネーションディスプレイを採用し、同年に発売された無印iPad(第7世代)と比較しても、より大容量のストレージや新しいCPUを搭載するなど、スペック面での優位性を保っていました。

この世代のiPad Airは、無印モデルとの差別化を図りつつ、Proモデルほどの高性能は求めないユーザーに向けたバランスの取れた選択肢として位置付けられていたと言えます。

iPad Air (第4世代)からはスペックも外見もiPad Pro寄りになり、iPad Air (第5世代)からはProモデル以外で初めてのM1チップ搭載モデルが登場するなど、もうほとんどPro。

iPad Pro 11インチモデルとの違いは、ディスプレイは0.1インチ小さく、生体認証がFace ID(顔認証)ではなく側面のTouch ID(指紋認証)になっていること、LiDERスキャナが搭載されていないこと。

iPad Air 13インチ の世代別比較
モデル名 / 発売年 ディスプレイ チップ ストレージ容量 メモリ容量 AI対応 初期/最新OS 生体認証 充電端子 スピーカー ペンシル対応 カメラ性能 キーボード
iPad Air 13インチ (M2)
(第1世代)

2024年
【現行モデル】
13インチ
Liquid Retinaディスプレイ
2,732 x 2,048 264ppi
フルラミネーション
M2
(M2 Mac と同等)
128/256
/512GB/1TB
8GB Apple
Intelligence
に対応
iPadOS 17.5
~ 18.x
(最新対応)
Touch ID
(側面) 
USB-C
(10Gbps)
2スピーカー
(横向き)
Apple Pencil Pro
Apple Pencil(USB-C)
に対応 
前面:12MP
背面:12MP
Magic Keyboard
対応 

2024年からiPad Airにも13インチモデルが登場しました。中古で購入するという選択肢を捨てるなら、13インチクラスのiPadとして最も価格が安い機種となります。

iPad mini シリーズの世代別比較

最後は「iPad miniシリーズ」の比較。

miniミニ)」と聞くと廉価モデルのようなイメージが湧いてしまいそうになりますが、意外とちゃんとハイスペックで、無印iPadとiPad Airの間くらい。(どちらかと言えばAir寄り。)

2012年に発売された初代iPad mini は iPhone 4S と同じ「A5チップ」が搭載されていて、通常利用に支障が出る性能だと判断したので比較からは省きました。また、iPad mini(第2世代)に関しても生体認証がつかない上に市場で見かけないので、リンクを掲載していません。

iPad mini の世代別比較
モデル名 / 発売年 ディスプレイ チップ ストレージ容量 メモリ容量
AI対応 初期/最新OS 生体認証 充電端子 スピーカー ペンシル対応 カメラ性能 キーボード
iPad mini2
(第2世代)
2013年
7.9インチ
Retinaディスプレイ
2,048 x 1,536 326ppi
A7
(iPhone5sと同等)
16GB/32GB
64GB/128GB
1GB 非対応 iOS 7.0
~ iOS 12.5.7
無し Lightning 2スピーカー 非対応 前面:1.2MP
背面:5MP
Bluetoothキーボード
対応
iPad mini3
(第3世代)

2014年
7.9インチ
Retinaディスプレイ
2,048 x 1,536 326ppi
A7
(iPhone5sと同等)
16GB/64GB
/128GB
1GB 非対応 iOS 8.1
~ iOS 12.5.7
Touch ID
ホームボタン
Lightning 2スピーカー 非対応 前面:1.2MP
背面:5MP
Bluetoothキーボード
対応
iPad mini4
(第4世代)

2015年
7.9インチ
Retinaディスプレイ
2,048 x 1,536 326ppi
フルラミネーション
A8
(iPhone6と同等)
16GB/64GB
/128GB
2GB 非対応 iOS 9.0
~ iPadOS 15.8.2
Touch ID
ホームボタン)
Lightning 2スピーカー 非対応 前面:1.2MP
背面:8MP
Bluetoothキーボード
対応
iPad mini5
(第5世代)

2019年
7.9インチ
Liquid Retinaディスプレイ
2,048 x 1,536 326ppi
フルラミネーション
A12 Bionic
(iPhoneXSと同等)
64GB/256GB 3GB 非対応 iOS 12.1.4
~ 18.x
(最新対応)
Touch ID
ホームボタン)
Lightning 2スピーカー Apple Pencil
(第1世代)に対応
前面:7MP
背面:8MP
Bluetoothキーボード
対応
iPad mini6
(第6世代)

2021年
8.3インチ
Liquid Retinaディスプレイ
2,266 x 1,488 326ppi
フルラミネーション
A15 Bionic
(iPhone13と同等)
64GB/256GB 4GB 非対応 iPadOS 15
~ 18.x
(最新対応)
Touch ID
(側面)
USB-C
(5Gbps)
2スピーカー
(横向き)
Apple Pencil(第2世代)
Apple Pencil(USB-C)
に対応
前面:12MP
背面:12MP
Bluetoothキーボード
対応
iPad mini7
(第7世代)

2024年
【現行モデル】
8.3インチ
Liquid Retinaディスプレイ
2,266 x 1,488 326ppi
フルラミネーション
A17 Pro
(iPhone15 Proと同等)
128GB/256GB
/512GB
8GB Apple
Intelligence
に対応
iPadOS 18
~ 18.x
(最新対応)
Touch ID
(側面)
USB-C
(10Gbps)
2スピーカー
(横向き)
Apple Pencil Pro
Apple Pencil(USB-C)
に対応 
前面:12MP
背面:12MP
Bluetoothキーボード
に対応

ここまでのiPadは12.9インチを除けばどれも10インチ前後といったサイズ感でしたが、比べてiPad miniシリーズはふた回りほど小さなモデル。

個人的に自宅で小さなスマホを見続るのがつらいので、「iPhone Pro MaxMaxMax」くらいのデカいiPhoneだと思って使っています。

動画を全画面で表示すると、これまで紹介したiPadよりは iPhone15/16 Pro Max や iPhone16 Plus などの6.7~6.9インチiPhoneに近いサイズです。(※iPhoneの様に細いわけではないので、WEBページを見る場合などは、しっかりiPad感があります。)

miniシリーズでは第4世代から薄型&軽量化され、4年の時を経て第5世代から高性能化&Apple Pencilに対応しています。さらに第6世代からがフルビューディスプレイにフルモデルチェンジされ「ちっこいPro」のような見た目になりました。

iPad mini A17 Pro(第7世代)では Apple Pencil Pro に対応したことと、全iPadの中で唯一「Mチップ」を搭載していないながらも「Apple Intelligence」に対応しています。

過去モデルから「用途別」に適したiPadを選ぶ

ここまで4つのシリーズに分けて、各世代ごとに紹介してきました。ここからは、用途に応じた最適なiPadを紹介します。

各モデルや世代の違いを知る前は、「どれもできることは同じで、性能に少し差があるだけでは?」と思っていましたが、実際には意外と違いがあるのです。

WEBブラウジング・動画視聴用におすすめできる iPad

動画視聴やWEB閲覧に求められる性能

  • 形状的にはどれでも可。
  • キーボード併用なら「mini」シリーズ以外。
  • 高速なレスポンスを求めるなら「A10」世代のチップ搭載モデル。

iPadでできることの中で最も一般的なのが「動画の視聴」や「WEBサイトの閲覧」ですね。

動画を再生するほうがスペックが必要な気もするのですが、一度再生してしまえばYouTubeでもAmazonプライムビデオでも、ある程度低スペック(昔のモデル)でも滑らかに再生できるものです。

WEBサイト閲覧が常にこちらから操作をしている状態なので、反応や読み込みが遅れたりするので、どちらかというと快適にWEBサイトを閲覧できるかどうかで判断しています。

価格を重視して選ぶなら

WEBサイト閲覧でもほぼカクツキなく動かしたい方には、A10チップ以上を搭載した「iPad 無印 第6世代 」がおすすめです。

サイズが小さいほうがいい方は「iPad mini 第5世代 」もGood。第4世代でもダメなことはないですが、mini6以降の人気が高いおかげでPencil対応の第5世代が安くなっているのでお得感が強い。

動画視聴用に購入するなら一番おすすめできるのは断トツで「iPad Pro 10.5インチ」。iPad "Pro"シリーズはリリース当初から【4スピーカー搭載】という大きな強みがあり、5,000円前後のBluetoothスピーカーと比べると、過去モデルのiPad Proのスピーカーと同等(勝っていることもあるくらい)だと感じています。

少し高くても高性能を選ぶなら

僕が動画視聴で最もおすすめしたいのが「iPad Pro 11インチ(第1世代)」。この世代のProシリーズから、4スピーカーの音質がレベチで変わります。

iPad mini 第6世代」は多少価格が上がってしまうものの、明確に「小さい」というアドバンテージがあります。iPad mini 7が出たことによって旧型となりましたが、現在でもタブレット市場で見ればハイエンド~ミドルハイ寄りな立ち位置。個人的にも1台持っており、取り回しや使い勝手はスペックを含めて最高。

電子書籍リーダーとしておすすめできる iPad

電子書籍リーダーに求められる性能

  • 本とほぼ同じサイズ感で持ち歩ける「miniシリーズ」がおすすめ。
  • スペックはそこまで必要としない。

電子書籍アプリ(リーダー)の中で電子書籍を読むといった単純な操作しか行わないのであれば、さほどスペックは必要ありません。

価格を重視して選ぶなら

やっぱり電子書籍を読む方であれば「本」のサイズ感を意識した「miniシリーズ」が一番おすすめです。価格で選ぶなら「iPad mini 第5世代」がお手頃価格で最適です。

少し高くても高性能を選ぶなら

電子書籍を読むだけの用途としてはやや高額となりますが、長く使うことを考えれば「iPad mini 第6世代」がおすすめです。

使い込むことを前提にしている方や、電子書籍以外の用途でも長く活用する可能性がある方にとっては、後悔の少ない選択だと思います。「mini」ですが、タブレット界での性能はほぼProクラスと言っても過言ではなく何をするにもおすすめできる一台です。

イラストを描く用途におすすめできる iPad

イラストを描くために求められる性能

  • ApplePencil に対応しているモデル。
  • 理想は Apple Pencil 第2世代に対応しているモデル。
  • ガッツリ描くなら11インチ以上のディスプレイサイズ。
  • フルラミネーションディスプレイを搭載していると視差が少ない。

イラストを描くため選びたい iPad は「ApplePencil に対応しているモデル」であること。これにつきます。

もちろんiPadは全モデルがタッチパネルを搭載しているので、指と同じ静電容量方式のタッチペン(社外品)を購入することで一応タッチペンでの操作は可能です。しかし、これではiPadを選ぶ意味がなく、ペンタブや格安の液タブのほうがイラストを描くという点では有利です。

さらに、ガッツリとイラストを描く場合は、11インチ以上のディスプレイを搭載したモデルがおすすめです。iPad mini シリーズもPencil対応ではありますが、8インチ前後だと物足りないと感じるイラストレーターの方が多数派のようです。

価格を重視して選ぶなら

+Apple Pencil 第1世代
(参考相場:約0.5万円~0.8万円)

iPadでイラストを描くために必要な、最低限のセットアップが「iPad 無印 第6世代」+「ApplePencil 第1世代」の(初めてペンに対応したiPadの)組み合わせ。セットでの価格が2~3万円ほどでとなり、格安の液タブを買うよりも安い組み合わせとなります。

少し高くても高性能を選ぶなら

+Apple Pencil 第2世代
(参考相場:約0.9万円~1.2万円)

イラストを描く用途で「ApplePencil 第2世代」+「11インチ(10.9インチ)以上のiPad」となると、選択肢は上記の5パターンのどれかに絞られるかと思います。iPad ProシリーズはM1チップ搭載やLiDERスキャナ対応などiPadとしての進化を遂げていますが、ここではイラストを描くために不要な要素は無視で解説します。

まず、「iPad Air 4(第4世代)」と「iPad Pro 11インチ 第1世代」が「iPad 11インチ(10.9インチ)」+「ApplePencil 第2世代」の組み合わせでの最安タッグとなります。両者の価格相場もほぼ同じで、搭載しているチップは異なりますが、ほぼ同性能と言ってしまっていいでしょう。ニッチなポイントなので一覧では省きましたが、2018年以降のProモデル画面のリフレッシュレートを120Hzに設定できるので書き味が滑らか。両者が同価格の場合は11インチのProを選びましょう。

次に12.9インチモデルですが、「iPad Pro 12.9インチ 第3世代」+「ApplePencil 第2世代」が最安値の構成になります。イラスト制作に限っての用途であれば、後述するM2搭載モデルを除き、現環境では最高性能の組み合わせとなります。

引用 / 出典 : Apple

最後にM2チップを搭載した2022年Proモデル、「iPad Pro 11インチ 第4世代」と「iPad Pro 12.9インチ 第6世代」についてすが、浮かせたApplePencilを最大12㎜の高さまで認識する「ホバー機能」が追加されています。画期的な進化!と言えばその通りなのですが、この機能を手に入れるためだけに、(執筆時点の中古相場で)7万円から10万円ほどの上乗せが必要な計算になります。

iPadでイラストを描くという用途に限っては技術的に大きな進化と言えそうですが、必須かと言われればそうでもない可能性も否めません。今回は機能の紹介として選択肢に含めましたが、無理に購入する必要はないかと思います。

3Dゲームや動画編集用としておすすめできる iPad

3Dゲームや動画編集に求められる性能

  • プロセッサーのスペックが最重要。
  • ストレージは256GB以上あると安心。
  • 画面サイズは11インチ以上が操作性や視認性が良い。
  • 120Hzディスプレイ(Proシリーズ)だとプレイ体験が変わる。

ここでは、高負荷な処理を必要とするゲームに限定して解説します。「パズドラ」や「モンスト」など、比較的軽量で古いスマートフォンでも快適に動作するタイトルは対象外です。基本的に、どのiPadでも問題なくプレイできます。

高負荷なゲームの代表例としては「原神(げんしん)」などで、高設定で快適に遊びたい場合の参考にしてください。直接的には関係はありませんが、iPadOS 16からNintendo SwitchのProコントローラーやJoy-Conが正式対応したため、iPadがゲームデバイスとして活躍する場面も増えそうです。

さらに、高負荷なゲームを高設定でプレイできるiPadであれば、動画編集も快適だと思います。パソコンでは「CPU性能・GPU性能・メモリ容量」を用途ごとに選び、ゲーミングならGPUを重視、動画編集ならCPUを重視といった選択が必要になりますが、iPadはパーツごとのカスタマイズができません。

そのため「高性能なモデルかどうか」で判断し、一括で選んでしまっても良いと思います。

価格を重視して選ぶなら

ゲームや動画編集といった高スペックが要求される用途では「プロセッサーCPUSoC)」が最も重要とされます。「原神(げんしん)」をはじめとした高スペックを必要とするゲームは必須スペックが「iPhone8世代」、推奨スペックが「iPhoneXS世代」となっているゲームタイトルがあり、推奨スペックとなっている「iPhone XS」に搭載されているプロセッサーが「A12 Bionic」となります。

これ以上低いスペックではプレイ不可となるわけではありませんが、せっかくゲーム用に購入するのなら、ギリギリではなく快適にプレイしてほしいことと、できるだけ長く"ゲーム機"として愛用してほしいと思い、iPhoneXS世代の【A12 Bionic】を最低のベースとして紹介することにしました。

動画編集に関しても編集の凝り具合に影響はしますが、おおよそ同じスペックがあれば編集可能です。

そんな A12 Bionic を搭載しているのは「iPad 無印(第8世代)」「iPad Air 3(第3世代)」「iPad mini(第5世代)」。

mini は横幅がiPhoneの大きいサイズとあまり変わらないので、ゲーム用としては好みによりますが、動画編集用としては小さすぎると判断したので除外。(どうしても小さいのが好みであればスペック的にはOK。)

万人におすすめできるのは「iPad 無印(第8世代)」「iPad Air 3(第3世代)」となります。

少し高くても高性能を選ぶなら

ゲーム、動画編集、クリエイティブ用途に最もおすすめできるのは、初めてフルビューディスプレイが搭載された「iPad Pro 11インチ (第1世代)」と「iPad Pro 12.9インチ(第3世代)」。2018年付近のモデルではあるものの、今現在でもハイスペックで見た目も美しい。

両者に搭載されている「A12X Bionic」と後継機の2020年モデル「iPad Pro 11インチ (第2世代)」と「iPad Pro 12.9インチ(第4世代)」に搭載されている「A12Z Bionic」は驚くことにベンチマーク上の性能差がありません。2020年モデルでは後ほど紹介する「LiDERスキャナ」が搭載されましたが、ゲームや動画には無関係。2018年モデルの12.9インチ or 11インチのProでOKです。リフレッシュレート120Hzにも対応しているので、ゲームもバッチリ。

ここまでで紹介したiPadは「10万円を大きく切る価格」を意識してみましたが、これ以上の価格になると動画編集に関しては「MacBook Air (M1搭載2020年モデル)」がおすすめしたくなります。

動画編集ならMacのほうが良い

すべての動画編集をiPadで済ませている」といった一部のiPadマニアの方がいるのも事実ですが、動画編集はMacBook(PC)のほうが快適という意見は圧倒的に大多数です。M1 MacBookは最小構成のモデルが中古相場で9~10万円ほどとなるので、「10万円以上=MacBookを超える価格」と覚えておくといいかもしれません。(逆に現状ではゲーム用とだとMacは向かない。)

3Dスキャンにおすすめできる iPad

3Dスキャンに求められる性能

  • LiDERスキャナを搭載しているモデル。

iPadやiPhoneのProモデルに搭載されている「LiDERスキャナ」ですが、使ったこともなければ気が付いていない人も多いと思います。(Apple公式も細かなスペックの解説をしていない。)

LiDERスキャナとは?

レーザー光を使って物体との距離を測定し、高精度な3Dマッピングを行うスキャンセンサー。

地形測量や自動運転、建築、AR(拡張現実)など幅広い分野で活用されています。光の反射を利用するため、透明や光沢のある物体の測定が難しい場合がありますが、高精度な距離測定技術として注目されています。

LiDERセンサーが搭載されたスキャナは、安いもので5万円~。本格的な製品になると30万円以上が相場で、これがiPadやiPhoneに搭載されていること自体が驚異的と言っていいでしょう。

データを保存・編集するためのコンピュータがセットと考えれば、一般ユーザーが購入できるのは、実質iPadかiPhoneのProモデルしか選択肢がありません。

僕自身もLiDERスキャナ目的でiPadを購入したのですが、用途としては「取り壊されてしまうおばあちゃんの家をデジタルデータとして保存したかった」から。さすがにおばあちゃんの家を公開することはできないので後日違うデータを掲載する予定ですが、結論から言えば"細かい(細い)オブジェクト以外はほぼ完ぺきにデジタル化に成功"しています。

この記事のメインテーマとは少しずれますが、、iPhone12 Pro以上のモデルをお持ちの方は「Scaniverse(スキャニバース)【無料】」というアプリをインストールするだけで物体を3D起こしできるので、試してみてください。

LiDERスキャナ搭載モデル

最も安いモデル(1番おすすめ) 

LiDERスキャナ搭載モデル

最も安く購入でき、最もおすすめなのが「iPad Pro 11インチ(第2世代)」で僕が選んだのもコレ。iPhoneだと「iPhone12 Pro以降」のProモデルに搭載されていますが、中古のiPhone12 Proではバッテリーが生きている個体が少なく、価格の下落幅も激しいです。

また、ここまでの解説で「iPad Pro 11インチ(第1世代)」を購入を検討している方でLiDERスキャナに興味がある方は、少しだけ上乗せして「iPad Pro 11インチ(第2世代)」に変更するのはアリだと思います。

ここからは「iPad選び全般」に関係する要素

ここからは、どのモデルのiPadを選ぶ場合でも共通で気を付ける内容です。

「Cellularモデル」か「Wi-Fiモデル」はどっちを選べばいい?

簡単に言ってしまえば、iPhoneのようにSIMカードを入れて4G・5Gのデータ通信(モバイル通信)ができるかどうかの違い。

SIMカードスロットがある・eSIM(イーシム)が使える方がCellular(セルラー)モデル」。

「Cellular」とは?

日本語訳で「携帯電話」という意味。

もちろんCellularモデルであってもSIM契約なしでWi-Fiでも利用可能となるので、CellularモデルがWi-Fiモデルの上位互換と考えていいでしょう。

ただ、iPadにデータ通信が必要か?と聞かれればほとんどの人にとっては必要がないのが現状です。外出先でiPadでインターネットを使いたい場合でも、スマートフォンのテザリング(データ共有)ができますし、そこそも外でiPadを使う予定がない方にとっては全く必要ありません。

「スマホキャリアに月額支払いが増えるのは嫌だけど、念のためCellularモデルを選んでおきたい」という方はCellularを選んでおいてすぐにはSIMを契約しない、もしくは基本使用料0円の povo2.0 などで使う時だけの課金も正義。僕はコレ。

SIMロックに注意(※Cellularモデルを選ぶ場合のみ)

「SIMロックとは」とは?

スマホキャリアからスマホを購入し、その会社と回線契約を結ぶと、そこで購入した端末はその会社以外の回線では利用できないように設定されます。

国内では「ドコモ」「au」「Softbank」がそれそれスマホに施している制約(ロック)。ドコモで購入した端末はドコモのSIM(契約)でしか使えないといったような状態のこと。

SIMロックがかかった状態のiPadを購入すると使えるキャリアが制限されてしまいます。

ただ、2015年に総務省はスマホキャリアに対して「2015年5月以降に発売されたスマートフォンはSIMロック解除を可能としなければならない。」という制約を課しているため、現在では、ほぼすべてのスマートフォンが無料で「SIMロック解除」が可能となっています。

iPhoneで言えば iPhone 6s からSIMロック解除に対応しているため、時期で見ると「A8チップ」以降のCellularモデルiPadであればSIMロック解除が可能である可能性が高いです。(iPadに関しては全シリーズ分の明確なソースを発見できませんでした。すいません。)

SIMロック そのまま使えるキャリア
ドコモのSIMロック ドコモ、ahamo、日本通信SIM など
auのSIMロック au、povo2.0、UQmobile など
SoftbankのSIMロック Softbank、Y!mobile、LINEMO など

ちなみにSIMロックがかかっている状態でも、同系列の電波を扱うキャリアであればそのまま使用が可能です。

中古を選ぶなら「赤ロム」に注意(※Cellularモデルを選ぶ場合のみ)

中古のiPhoneやiPad Cellularモデルを選ぶ際に気を付けなければいけないのが「赤ロム」の存在。

「赤ロム」とは

スマホキャリアから「ネットワーク利用制限」をかけられている状態。ディスプレイ上部のアンテナマークが赤色で表示されることから「赤ロム」と呼ばれるようになりました。

中古として出回る前の使用者(一番最初の契約者)が端末を分割で購入し、完済前に支払いをやめてしまうとスマホ(タブレット)自体が「赤ロム」となり、一切のデータ通信が不可となる解除不可の制限がかかる。

簡単に言えば、iPadが赤ロムになってしまうと、「Cellularを買ったのに、Cellular(データ通信)できない。」という状況に陥ります。これは以前の所有者がiPadの分割代金を完済できなかったことよって起こる現象なので、中古で購入した本人とは関係のないところで制限がかかります。

中古端末の状態

  • ○:ネットワーク利用制限の対象ではない。
    → 端末の分割代金を完済済で、ネットワーク利用制限の対象ではない。
  • △:ネットワーク利用制限の対象ではない。
    → ネットワーク利用制限の対象ではないが、端末代金を支払っている途中。元所有者(購入者)の支払いが滞ると利用制限の対象になる可能性がある。
  • ×:ネットワーク利用制限中。
    一切のデータ通信ができず、Wi-Fiのみ利用可能。復旧不可。
  •  - :ネットワーク利用制限の対象ではない。
    → スマホキャリアに販売情報の登録がない。(iPad Wi-FiモデルやApple Storeでの一括購入など)

最も重要なのは「」を中古として購入した場合、購入者がどれだけ気を付けても赤ロムになる可能性を避けるのは不可能です。

こればかりは購入者側で判別することができないのですが、購入場所をしっかりと選べば実質的にが赤ロムを回避することができます。

おすすめできる購入場所

中古のiPhoneたiPad(Cellularモデル)を購入する時は赤ロム永久保証のあるショップを選びましょう。

中古の端末を購入する際は、購入してしまった本体が赤ロムとなってしまった場合には、保証期間に関係なく返品、交換に対応してもらえるショップでの購入がおすすめです。おすすめというか必須レベルではないかと感じます。

僕自身も中古端末を購入して赤ロムにあたってしまったことが2回、身内の中で1回あり、内訳としてはゲオ(GEO)の店舗購入、イオシスの店舗購入、メルカリの3つです。ゲオ(GEO)とイオシスに関しては赤ロム保証は永久となっているのでなんの問題もなく返品返金、もしくは同額の代替品と交換していただけるとのことで、返金を選びました。

一方のメルカリ購入では完全な泣き寝入り。本当に何もできませんでした。一応「△」は出品禁止なんですけどね。。。

iPadのストレージ容量(ROM)は何を基準に選べばいい?

次にiPadの「保存容量(ROM)」について。

iPadは古いモデルで「16GB」、新しいモデルの最高が「2TB(2,000GB)」と、かなりの差があります。iPadはAndroidのように micro SDカードで容量を拡張することは一切できず、一度購入したらその容量でやりくりしていくしかありません。

また、iPadはモデルごとに容量がある程度決まっているので、「iPad miniシリーズの2TB」などは現状では選択不可。新しいモデルほど搭載できる最大容量が大きくなっており、Proモデルのみ512GB以上の選択ができます。

用途としてはゲーム用であれば128GBは欲しいですね。動画編集用であれば素材を頻繁に別のストレージに移さないのであれば256GBは欲しいでしょうか。基本的には「iPadの中に何をしまっておきたいか」の部分で好みになるので一概にアドバイスしにくいのが本音です。

注意

どうしても16GBモデルだけはおすすめできない。

最近、動画を見る専用端末(嫁専用)で「iPad Air 2(第2世代)」の16GBモデルを購入してみたのですが、嫁本人は満足しているものの、セットアップ完了後で約9.7GB消費された状態。さらに「YouTube」「Netflix」「Hulu」「Amazonプライムビデオ」を入れただけで残りの容量は5GBちょっと

あくまで「動画を視聴するだけ」という用途では全く問題ありませんが、動画をダウンロードしてオフライン視聴はほぼ不可能ですし、ほかの使い方を試したくなったときにアプリケーションを追加で入れることはできません。

また、iPadOSを更新する際などに一時的に更新データを保存するスペースを3GBほど確保する必要があるので、16GBモデルだとベースが6.3GB(16GB - 9.7GB)となり、OS更新のために3GB空けたいとなれば自由に使えるのは3.3GBしかありません。16GBモデルでは最新のOSは適用されませんが、自由度が無さ過ぎます。

本体の状態はどこまで妥協できるかもチェック

今回のターゲットは「中古」となるので、どれだけの状態まで許容できるのかもポイントです。中古を専門で扱うショップであれば、製品の状態をランク分けしてあるのが普通で、綺麗な物から傷が多い物まで好みに合わせて選ぶことができます。

僕がよく使うのは「イオシス」というショップで、このページのiPadのモデルごとにリンクを繋いでいるショップもココ。イオシスのランク分けを参考として紹介します。

イオシスの中古ランクについて

  • 新品 保証:1週間(基本はメーカー保証)
    通電、動作確認されていない未開封品。
  • 未使用品 保証:6ヶ月間保証
    使用されていない開封済み商品。工場出荷時の保護フィルムが付いています。
  • アウトレット 保証:3ヶ月間保証
    「箱汚れ品」や「通電はしていないが開封されている商品」商品によって異なる。
  • 中古Aランク 保証:3ヶ月間保証
    使用感の少ない中古品。中古品の中では最も美品。
  • 中古Bランク 保証:3ヶ月間保証
    特に目立つ傷などがない中古。製品によっては経年劣化もあり。
  • 中古Cランク 保証:3ヶ月間保証
    経年劣化に該当しない目立つ傷、ひび割れ、付帯パーツの劣化または欠品の可能性がある。

※イオシス公式サイトより

美品重視で選びたい方であれば「新品未使用品アウトレット中古Aランク」あたりを狙うのがおすすめ。価格重視で選びたい方であれば「中古Bランク中古Cランク」を狙ってみてください。

ただ、イオシスの場合は状態の振り分けがちょっと特殊で、中古Cランクであっても綺麗な個体が多いと感じます。Cランクに記載されている「ひび割れ」というキーワードで少しビビッてしまうのですが、割れた製品が届いたことは今のところありません。笑

参考までに、実際に僕がイオシスで購入した状態Cランクの「iPad Pro 11インチ(第2世代)」の写真を掲載しておきます。

充電やデータ通信に使う「USB Type-C ポート」の周りがすり減っている程度で、そのほか(ディスプレイ・筐体)の傷やへこみは一切なく、バッテリーもいたって健康(長持ち)。もちろん機能的な不具合もなく最高の買い物ができたと感動しました。

尺の関係で掲載できるのはiPad Proの1点だけとしますが、そのほかに「中古Cランク」で購入したもので言えば「カメラバンパーに点傷のみのiPhoneXR」や「デジタルクラウンとディスプレイにかすかな傷がある AppleWatch Series 5」、「傷無しで、なんでCなのか未だにわからないMacBook Air」など、あげればキリがありません。

イオシスは中古業界では人気店となるので、iPadの人気モデルとなればCランクの在庫はすぐに枯渇して今います。目的の機種でCランクを見つけたら、早めの購入をおすすめします。(販売サイトに張り付いて更新ボタンを押しまくって待機してもいいレベル。)

保証があるショップで購入するのがベスト

iPadに限らず、精密機器を中古で買う場合は「絶対に保証のあるショップ」で買いましょう。

iPadの故障確認の項目(一例)

  • ディスプレイの発色不良はないか。
  • 音はしっかり出るか。音割れなどないか。
  • Wi-Fiに不調はないか。
  • SIMカードはしっかり認識するか。
  • 赤ロムではないか。
  • タッチは正常に反応するか。
  • バッテリーが過度に劣化していないか。
  • 電源、音量、ホームボタンなどの各種ボタンが効くか。
  • カメラに輝点、黒点はなく、正しい色で撮影できるか。

中古品を無保証で購入する場合は、これらをすべてその場で確認する必要があります。

仮に店舗で実機を見ながら確認したとしても、すべてを完璧に確認するのなんて無理。だから保証期間内に不良個所がないか、しっかりと使い込むのが大事。

関連»中古のiPadを買うならどこ?各ショップをメリットやデメリットと共に比較

おすすめの中古ショップについては詳しくこちらのページでまとめていますので参考にしてください。

これまでに出た「今でも使えるiPad」総集でした

ここまでで、僕がiPadを選ぶ時に調べ尽くした内容を出し尽くしました。

冒頭でもお伝えしたように、お金がある場合は新品でApple公式ストアで購入するのがベストです。ただ、もともと高かったiPadが円安でさらに高額になってしまったので、中古をうまく駆使して目的のiPadを探してみてください。


当ページの更新履歴 [Update History]

  • 2022-11-25:»記事が公開されました。
  • 2025-02-11»新しく発売されたiPadを一覧に追加しました。
  • 2025-02-12»用途別のセクションの価格相場を調査しなおしました。
  • 2025-02-17»iPadを中古として購入する場合のおすすめ基準を見直しました。

---ここで記事内容は終わりです。---


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  • この記事を書いた人

うえだ

PCやスマホ(主にハードウェア周り)が大好きです。このサイトではパソコンの使い方や選び方などの解説をしています。最新の技術やAI、テクノロジーにも興味関心があり、運営しているサイト内で最新のデバイスを検証・レビューを行っています。