進学や就職の際に必ずと言っていいほど必要となるのが『Microsoft Office』。パソコンを使う仕事や資料作成をする場合ほぼ必須です。

と考えられている方も多いかと思いますが、全然そんなことないんです。
このページではOfficeソフトを快適に動かすために必要なパソコンのスペックを解説します。
Officeのシステム要件(必要とされる性能)
Microsoftが定めているMicrosoft Officeの推奨動作環境は以下の通りです。
代表例としてOffice Home & Student 2019を紹介しますが、他のOffice製品であっても必要とされる性能に大きな違いはありません。
Microsoft Office システム要件 | |
---|---|
項目 | 必要スペック |
OS | Windows 10, Windows 8.1、Windows Server 2019、Windows Server 2016 |
CPU | 1.6GHz以上 2 コア以上 |
メモリ | 4GB RAM (32bitの場合は2GB) |
ストレージ | 使用可能ディスク領域4GB |
ディスプレイ | 画面解像度 1280 x 768 |
その他 | インターネット機能を使用するには、インターネットへの接続が必要です。 |
間違ってはいけないのが【システム要件=理想スペックではない】という部分です。パソコンの事がちょっとわかる方ならすぐに気が付くことができますがCPUの部分に注目です。
必要なCPUのスペック→1.6GHz以上 2 コア以上
このようになっていますが、実際のにこれと同じくらいの性能のCPUは『Intel Atom®330』となりますが、これは2008年9月にその当時の“最廉価モデル”として発売されたCPUとなります。

あくまでもMicrosoft Office システム要件は、“これだけのスペックがあればOfficeソフトが起動します(が、快適かどうかは分かりません)”という意味合いで捉えておいてください。
実際にMicrosoftOfficeが快適に動作するスペックを紹介!
ここから実際にOfficeを使用してサクサク動作するパソコンの条件を紹介します。
Officeソフトの動作に関係する部分
- OS(オペレーティングシステム)
- CPU(プロセッサー)
- RAM(メモリ)
- ROM(ストレージ)
OS(オペレーティングシステム)
現代主流のパソコンのOSはWindows 10です。
Microsoft Office 2019の製品は、Windows 10のみで動作対応しています。Windows 7や8で利用したい場合、Microsoft Office2016以前のものをご購入せざるを得なくなります。
また、Windows 10には32ビットバージョンと64ビットバージョンの2種類があります。
現在は多くのソフトが64ビット用に作られており、主流となっています。64ビットのWindows 10を選びましょう。
新しいパソコンを購入するならOSは64ビットのWindows 10がおすすめです。
CPU(プロセッサー)
CPU(プロセッサー)はパソコンの情報処理を行う場所となります。
人間でいう「脳」、車で言うなら「エンジン」にあたる部分です。性能が高いCPUは当然処理速度も速いため、快適にOfficeソフトを動かすことができます。
しかし、性能は高ければいいというわけではないのです。CPUは性能が高いほどパソコンの価格は高く、廃熱は多く、消費電力も多いという特徴があります。
また、Microsoft Office自体がCPUに大きな負荷をかけるソフトではありません。過度な性能のCPUを買ってしまうと、その性能を持て余してしまうことになります。
Office用パソコンに適したCPUはどれ?
では、Microsoft Officeを快適に使うことができて、なお且つオーバースペックではないCPUはどれなのか見ていきましょう。
下の表はIntel(インテル)・AMD(エーエムディー)のCPUを性能ごとのOfficeの使用感をまとめた表です。
CPUシリーズ(Intel・AMD) | 使用感 |
---|---|
Celeron・Pentium Athlon | 最近のものは快適に使えます。マルチタスクなどには不向き。 |
core i3・Ryzen 3 | 快適に使えます。マルチタスクをする場合でも安心。 |
core i5・Ryzen 5 | 非常に快適に使えます。若干オーバースペックかも。 |
core i7・Ryzen 7 | オーバースペックです。 |
core i9・Ryzen 9 | 値段も高くあまりにもオーバースペックです。 |
OOfficeソフトがメインの用途になる場合、core i7やcore i9ほどの高性能なCPU必要ありません。確実に性能を持て余してしまいます。
CeleronやPentiumのいわゆる廉価グレードのCPUでもOfficeは比較的快適に動作します。しかし、パソコンを長期的な利用することを考えているなら『core i3』や『core i5』が搭載されたパソコンを強くおすすめします!
core i3以上のCPUがおすすめの理由
Officeを動かすだけならCeleronやPentiumでも確かに事足ります。
しかしそれは、あくまでOffice単体動作は快適に動くという話であって、ほかの作業を行う時のことは考慮していません。
core i3以上のCPUならば、ソフトを起動した際の待機時間が短く、マルチタスクをする場合には廉価グレードCPUよりストレスフリーになります。
もし、Microsoft Officeよりも重いソフトなどを利用する機会が生まれても、あらかじめ少し良いグレードのパソコンを持っておけば、性能不足を理由に新しいパソコンを買いなおす必要がないのです。
おすすめはcore i3・core i5!
- 処理速度が速いから待機時間が短くストレスフリー
- パソコンを別の用途で使おうと思った時でも安心!
RAM(メモリ)
RAM(メモリ)はパソコン内で使用する様々なデータを一時的に保存しておくパーツです。
メモリは『作業机の広さ』に例えられます。作業机が大きければ一度に多くの作業を同時進行することができるため、効率がいいです。
パソコンのRAM(メモリ)もこれと同様で、多くのソフトを同時に立ち上げる場合や、動画編集ソフトなどの重いソフトを扱う場合にはメモリサイズを大きくしておかなければなりません。
Office用パソコンに適したメモリサイズは?
Microsoft Officeにおいて、64ビットのWindows 10では4GB以上のメモリ容量が推奨されています。
Microsoft Officeと同時にほかのソフトも立ち上げておきたい場合や、Microsoft Officeよりも重いソフトを利用する可能性があるならば、メモリが8GB搭載がされているものを選ぶと安心です。
ROM(ストレージ)
ROM(ストレージ)はパソコン内の様々なデータを保管しておく場所です。
ストレージはHDD(ハードディスクドライブ)とSSD(ソリッドステートドライブ)の2種類に大きく分類されます。
HDDは価格が安いが読み込み速度が遅く、SSDは価格は高いが読み込み速度が速いという特徴があります。
ストレージ/比較内容 | 価格 | 読み込み速度 |
HDD | 安い | 遅い |
SSD | 高い | 早い |
Office用パソコンに適したストレージは?
快適にMicrosoft Officeを使おうと考えているならば、間違いなくSSDを搭載したパソコンを買うことをおすすめします。
HDDとSSDについて詳しく知りたい場合は»【2020年比較検証】SSDとHDDの違いは?SSD非搭載のパソコンではあらゆるソフトの快適動作が困難です。という記事内で詳細を解説しています。
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まとめ
Officeを快適に使うためにおすすめなパソコンのスペックは以下の通りです。
- OS :Windows 10 64bit
- CPU :core i3 or core i5
- メモリ :4GB以上
- ストレージ:SSD搭載
これらの点に気を付けてパソコンを選べば、購入後に不満を抱えることなくOfficeを使うことができます!